研究課題
基盤研究(B)
我々は、精神病理学的な研究とともに、CT、SPECT、MRI、NIRSなどを用いた脳の画像診断的検査や、探索眼球運動や事象関連電位などの精神生理学的検査を施行して、非定型精神病の客観的な診断法の確立をめざしている。NIRS研究では、語流暢性課題で正常対照群(N=23)と分裂病性精神病との間に明確な差異を認めたものの、定型分裂病(N=13)と非定型精神病(N=18)との間の差異は明確とならなかった。我々のNIRSのデータは、残念ながら分散が大きく、さらに多数の症例で再検討する必要があると考えている。また、データの不安定さの技術的な問題を克服することが今後の課題である。SPECT研究では、すでに定型分裂病者の前頭葉に低活性所見を、非定型精神病者の右視床に機能低下所見を報告している。これらの所見は両疾患における重要な差異と考えられているが、もとより個々の症例において診断に用いられる明確な所見ではなかった。最近、我々は3テスラのMRI機器を用いて分裂病に関する論文を少なからず発表しているが、現在なお症例数が少なく、分裂病性精神病を定型の分裂病と非定型精神病に分類して検討することはしていない。しかし、今後さらにサンプル数を増やし、非定型精神病の研究へと継続するつもりである。最後に、精神病理学的な研究では、幻聴体験の詳細なデータを統計学的に解析し、分裂病性幻聴と非分裂病性精神病性幻聴との症候学的相違を検討した。そして、データ・マイニングの手法によって、分裂病性幻聴が自我体験型や自我障害型を特徴とし、非分裂病性精神病性幻聴は対象体験型や夢幻体験型に分類され、満田の言う非定型精神病の概念に類似する結果を示した。
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