研究概要 |
Melanopsinに関してはexon内で見出された多型を中心にTaqMan法で全サンプルを対象に多型の頻度を解析中。Vpac2,Bmal2,Casein kinase I delta遺伝子に関してはSSCP法やD-HPLC法による多型の有無のスクリーニングを終え、現在多型を持つサンプルについて多型部分の遺伝子配列を決定しているところである。Casein kinase II alpha/beta, Dec1/2についてはD-HPLC法により多型のスクリーニングを開始している。 また、昨年既にCasein kinase I epslion (CKIε)遺伝子のミスセンス多型を見出し、それが概日リズム障害発症の抑制因子と思われること、そのミスセンス多型があるとα-caseinに対するリン酸化酵素活性が増加することを見出していたが、今年度は他施設と共同で、内在性の時計蛋白に対しても同多型を持つCKIεが高い活性を示すことを突き止め、同多型が概日リズム形成機構に大きな影響を与えていることを裏付ける結果を得た(投稿中)。 ノックイン細胞の作成に関しては、Rat-1細胞に時計遺伝子プロモーター下に連結したfirefly luciferase geneを導入し、Dexamethasoneで刺激して数日間概日リズムを記録できる系を確立した。 メラトニン1A受容体遺伝子に関しては他施設と共同で、野生型及び変異を持つ受容体遺伝子cDNAを恒久的に発現するChinese hamster ovary cellを樹立し終えた。今後野生型・変異型それぞれの受容体をほぼ同数発現する細胞株を選択し、変異が細胞内刺激伝達系に与える影響を調べる予定。 また、更に別の時計遺伝子からその蛋白構造を大きく変えると思われる変異を見出し、詳細に解析中。
|