研究分担者 |
岡村 昌宏 東京工業大学, 理化学研究所・放射線物理研究室, 研究員 (80332245)
川崎 克則 東京工業大学, 理工学研究科・基礎物理専攻, 助手
林崎 規託 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (50334537)
北川 敦志 東京工業大学, 放射線医学総合研究所・重粒子物理工学研究部, 主任研究員 (40280739)
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研究概要 |
東京工業大学に既存するAPF-IH型線形加速器を,がん治療を目的とした炭素6価イオン加速用に最適化するための,ビーム軌道解析シミュレーションをおこなった。また,その結果をもとにして加速空洞の3次元電磁場解析をおこない,加速電極を改良した。現在は,各種の高周波機器と真空排気系を装着して空洞試験をおこなうとともに,予備ビーム試験として陽子加速のためのイオン源,入出射収束系,.分析電磁石系を整備している。これらの成果をLinear Accelerator MeetingとSymposium on Accelerator Science and Technologyで報告した。なお,研究実施にあたってはAPF-IH型線形加速器を用いたがん治療装置の導入を検討している,サピエンタ大学(ルーマニア)と情報を交換しており,平成15年秋には共同研究・技術打ち合わせを相手先でおこなった。 レーザープラズマの解析に関しては,YAGレーザーとレーザーイオン源テストベンチを組み合わせたプラズマ発生実験を,東京工業大学と理化学研究所の共同でおこなった。その結果,イオン源の特性が解明され,新しく70mAの炭素6価イオンが生成可能となり,イオン源国際会議(ロシア)で報告した。 前段バンチャーには4-Rod RFQ構造を採用し,大強度の炭素4価および6価イオンが加速可能な電極の設計を,ビーム軌道解析シミュレーションによりおこなった。その製作は,数多くの研究機関に納入実績のあるゲーテ大学応用物理研究所(ドイツ)と共同でおこない,ドイツにおける機械加工に際しては工場立ち会いを実施した。日本到着後は既存の真空糟を組み合わせて装置を完成させ,高周波特性試験をおこなった。現在は,大電力高周波電源のある放射線医学総合研究所に移送し,ビーム加速試験に向けた準備をおこなっている。これらの成果をSymposium on Accelerator and Related Technology for Application,21世紀連合シンポジウム,電気化学会応用加速器及び関連技術シンポジウムで報告した。
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