研究課題
粒子線治療はその空間線量分布の優位性においてX線の放射線治療よりも優れるとされるが、個々の細胞に対する効果に関しては不明な点が多い。我々は陽子線、炭素線照射が可能な加速器を世界唯一所有するが、陽子線、炭素線照射によって、抗腫瘍効果のみならず、腫瘍細胞が有する転移能に関しても抑制できることを発見し、その研究成果をCancer Res.2005 Jan 1;65(1):113-120に発表した。さらに大きな照射野を有する病変では今後、粒子線治療とX線治療の併用療法が有効な一手段となると考え、その抗細胞効果に関して前立腺癌細胞株を用いて詳細に解析し、粒子線治療とX線治療の併用では相加効果が生じることを発見し、その成果がRadiother Oncol. 2004 May;71(2):207-211.に掲載されている。また難治性癌に粒子線治療を適応させていくには、病変の広がりを形態だけでなく、機能も併せて診断していくことが極めて重要であるが、その診断法の一つとしてFDG-PETによる検出に取り組み、非小細胞肺癌においてStandardized Uptake Value (SUV)が手術、放射線治療と治療法に関わらず病変の検出と予後予想関して極めて有用であることを報告し、その成果がJ Clin Oncol. 2005;23(6):1136-1143.に掲載された。更にリンパ節転移の診断制度向上のためMRIを用いた新たなリンパ節診断法の開発に取り組み、STIR turbo spin-echoを用いた定量的、定性的な解析法も確立し、その成果がRadiology. 2004 Jun;231(3)1872-879に掲載されている。その他にも、現在では切除が困難であった場合に有効な治療法が確立されていない、骨軟部悪性腫瘍に関しても様々な分子生物学的な解析を行なっており、その成果は複数の雑誌に掲載されている。
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