研究概要 |
1、補体制御に必要な抑制因子の再検討。>DAF, MCPと膜型C1-INH(C1-INH-PI)をhybrid化し、C1+DAFおよびC1+MCPを作成した。発現ベクターpCXNに組み込みブタ血管内皮に発現させ、抗補体作用を比較検討した。 (1)、C1+DAFはDAF単独と比較し抗補体作用は同程度であったが、DAFではみられないC4の沈着抑制作用がみられた。 (2)、C1+MCPはMCP単独に比して明らかに抗補体作用がすぐれていた。また、C4及びC3の沈着抑制作用の増強がみられた。 2、α-Gal抗原後の糖鎖抗原の検討。>DAF+GnT-III発現、ホモα1,3GTのknockoutブタを作成した。この血管内皮を検討した。 (1)、HPLCでGnT-IIIの活性を認めた。 (2)、α1,3GT活性はヘテロでは2-3割減少したに過ぎないが、ホモでは感度以下=0をしめした。 (3)、同時に、ホモではGSI-B4で測定するとα-galの発現はほぼ0であった。 (4)、一方、ヒト血清に対する反応性は、GnT-IIIが同時に影響するにもかかわらず、15%程度残存した。 3、ブタisletの糖鎖抗原の解析。>賭場より新生児ブタを入手し、その新生児ブタのislet=ICCを分離し、9日間の培養に成功した。また、抗原性を検討した。 成ブタにはα-Galの発現およびα1,3galactosyltransferaseの活性がなかったが、ICCではα-Galの活性および発現を確認した。
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