研究概要 |
<補体制御因子DAF(CD55)の重合化することによる機能の変化・増強を検討> DAFの機能ドメインであるSCR2-4を重合させた分子を作製し(single-DAF, double-DAF, triple-DAF, tetra-DAF)、pCX Npromoterに導入し、Chinese hamster ovary cell(CHO)およびブタ血管内皮に遺伝子導入し、各cloneを得た。 結果としては、ヒト血清による細胞障害性試験で、single-DAF<double-DAF<triple-DAF=tetra-DAFであった。DAFの重合化が異種細胞上で補体制御に極めて有効であることが示唆された。 <トランスジェニックブタの移植実験> GnT-IIIを発現したトランスジェニックブタより分離したadult porcine islets(APIs)はカニクイザルへの移植実験において生着が延長した。 一方、GnT-III Tg pigよりneonatal porcine islet-like cell clusters(NPCCs)を分離、カニクイザルへの移植実験にてその抗原性をAPIsと比較検討したが、NPCCs上にはα-Galの発現を認め、GNT-III-Tg pigより分離したNPCCsは、GNT-IIIのtransgenicによっても残存したα-Galを含む異種抗原にて、急速に拒絶されると思われた。結果は、Wild APIs:<1,<1,3日。Tg APIs:1,3,4,5日。Wild NPCCs:1日。Tg NPCCs:1,1,1,1,4日であった。
|