研究課題/領域番号 |
15390389
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柳衛 宏宣 東京大学, 先端科学技術研究センター・科学技術振興特任教員(常勤形態)(特任助教授) (30212278)
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研究分担者 |
河野 健司 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90215187)
丸山 一雄 帝京大学, 薬学部, 教授 (30130040)
谷 憲三郎 九州大学, 生態防御医学研究所, 教授 (00183864)
小山 義之 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (00162090)
玉井 郁巳 東京理科大学, 薬学部, 教授 (20155237)
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キーワード | ポリエチレンイミン / アニオン性PEG誘導体 / JTS-1、4 DDS / DNAマイクロアレイ / 遺伝子治療 / 抗癌剤耐性遺伝子 / ターゲティング |
研究概要 |
DNAとポリカチオンとの高分子電解質複合体を用いたシステムを開発中である。ポリカチオンとして、弱塩基性の高分子でありプロトンスポンジ効果を持つポリエチレンイミンを用い、遺伝子治療においてプラスに帯電したDNA/ポリカチオン複合体と血清蛋白との凝集を阻止するカルボキシル側鎖を持つアニオン性PEG誘導体(PEG-C)を用いて複合体の表面をコートし、DNAとの新規ポリイオン複合体を形成し、癌細胞への遺伝子導入を試みた。また、インフルエンザウイルスの解析に基づき合成されたpH依存性の膜融合ペプチドであるJTS-1を加え、その遺伝子導入効果についても検討した。ポリエチレンイミンを用いた遺伝子導入において、1x10E9の遺伝子導入効率を認めたが、PEG-Cを加えることによりさらに3倍の導入効率の増加を認めた。PEG-Cにより複合体の縮小化および安定化が生じ、細胞内への導入が容易になった。さらに、JTS-1を加えることによりリソソームの分解を回避し細胞質内へ効率良く遺伝子を導入できること、また、Lactoseで修飾したPEG-Cを用いることにより(6x10E9)、糖鎖認識による取り込み機構により選択的な遺伝子導入増加が期待できることがわかった。さらに、シスプラチン耐性癌細胞および非耐性癌細胞株を用いたDNAマイクロアレイの解析結果より、Tubrin特異的シャペロンEおよびCBP/P300-Interacting Transactivator(CITED2)遺伝子の増幅を認めた。
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