| 研究課題/領域番号 |
15390402
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 研究機関 | 鹿児島大学 |
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研究代表者 |
愛甲 孝 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60117471)
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| 研究分担者 |
夏越 祥次 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (70237577)
中條 政敬 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20041379)
高尾 尊身 鹿児島大学, 生命科学資源開発研究センター, 教授 (80171411)
帆北 修一 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (60274833)
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| キーワード | 見張りリンパ節 / 消化器癌 / ナビゲーション手術 / リンパ転移 / 縮小手術 |
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| 研究概要 |
実施状況について下記に示す。
1)見張りリンパ節におけるトレーサーに関する研究:各臓器における至適トレーサーを検討した。標識コロイドとしてはテクネシウム鈴コロイド、テクネシウムフチン酸、テクネシウムレニウムコロイドがあるが、基礎的あるいは予備的な臨床データの結果、消化器癌症例ではテクネシウム酸ナトリウムと無水塩化第一スズ溶液を1:4、甲状腺癌では4:1に調整したとき、至適なコロイド粒子径、1200nmを得ることができることを報告した(日本臨床、臨床外科)。これをもとに臨床応用した。臨床的にリンパ節転移の認められない早期胃癌症例に対して見張りリンパ節の検索をRI法で行い、リンパ節転移とリンパ節微小転移はすべてRIの取り込みのあるリンパ節に含まれていたことを報告した(Cancer Letters 2003).
2)トレーサーのリンパ節移行に関する研究:マウスの皮下に蛍光色素を標識した鈴コロイドを注入して、リンパ節内へのコロイドの移行を可視化できた。Size analyzerを用いた粒子径別の形態の観察を行う予定としている。
3)見張りリンパ節の免疫臓器としてのリンパ節機能、免疫担当細胞との相互関係に関する検討:胃癌および食道癌症例について見張りリンパ節と非見張りリンパ節における樹状細胞とT細胞におけるCD3ζ鎖の発現、CD8陽性細胞の発現程度を検討した。食道癌では見張りリンパ節における樹状細胞の浸潤が有意に低下していることを報告した。一方、胃癌では見張りリンパ節と非見張りリンパ節の間で抗腫瘍免疫担当細胞の浸潤程度は有意差は認められず、臓器特異性が推定された。
最近、新しい免疫環境を評価する指標としてTh1/Th2バランスをフローサイトメーターでの測定を開始した。癌症例のリンパ節リンパ球を冷凍保存して、細胞内サイトカインの量を測定している。見張りリンパ節でのリンパ球は非見張りリンパ節のリンパ球に比較してTh2へスイッチしている傾向が確認されている。本年のリンパ学会で報告予定である。このように確実に見張りリンパ節の生物学的特性に関する新知見を得ており、計画は順調に進行している。
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