研究分担者 |
池本 秀康 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (30278824)
中野 敦久 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (70258151)
田村 和義 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (40340971)
金村 米博 産業技術総合研究所, ティッシュエンジニアリング研究センター, 研究員 (80344175)
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研究概要 |
(1)リンパ腫培養細胞株の樹立:大脳半球原発悪性リンパ腫症例(68才女性、diffuse large B cell lymphoma)の生検標本より、培養細胞株を樹立することができた。現在浮遊培養法により40世代以上継代、細胞は免疫染色によりLCA、L26陽性、UCHL-1陰性で、細胞倍加時間は20時間、染色体分析では、49〜50,XX,der(1)(lpter→lq32),+3,t(4;15)(q31;q15),del(6)(q21q25),+der(7)del(7)(pll)t(1;7)(q21;q22),der(17)t(13;17)(q?;q25),+18,+der(19)t(19;19)(q13;?)であった。本細胞はBc16陽性で、Bリンパ球の分化レベルでは胚中心由来細胞に相当することが示唆された。本細胞株を用いて、B細胞誘導ケモカインシステムの発現の有無に関し検討する予定である。 (2)手術摘出標本を用いた解析:中枢神経系原発悪性リンパ腫の生存期間を予測できる細胞あるいは遺伝子レベルのマーカーは、従来報告されていなかった。近年、Bc16陽性例では生存期間が有意に延長していると報告されたので、手術摘出標本を用い免疫染色によりBc16発現の有無を検討した。その結果、検討した10例でBc16発現の有無と治療成績の間に相関を認めなかった。
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