研究課題/領域番号 |
15390481
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | (財)田附興風会 |
研究代表者 |
足立 健彦 財団法人田附興風会, 医学研究所・第3研究部, 研究主幹 (90252428)
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研究分担者 |
広田 喜一 財団法人田附興風会, 医学研究所・第3研究部, 研究員 (00283606)
佐々木 由紀子 財団法人田附興風会, 医学研究所・第3研究部, 研究員 (70301744)
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キーワード | 低酸素遺伝子応答 / HIF-1 / 静脈麻酔薬 / 局所麻酔薬 / 一酸化窒素 / 亜硝酸製剤 |
研究概要 |
周術期使用薬剤が低酸素誘導性遺伝子応答に及ぼす影響を明らかにすることが本課題の目的である。 私たちは転写因子hypoxia-inducible factor 1(HIF-1)の活性化を指標にしこの問題を検討し初年度の研究成果として以下の結果を得た。 1.静脈麻酔薬プロポフォールが細胞の酸素分圧感知機構に影響を与えるのではなく、HIF-1のアルファサブユニット(HIF-1a)の翻訳を阻害することによりHIF-1の活性を阻害することを培養細胞株を用いた分子生物学的な手法で明らかにした。 2.局所麻酔薬リドカインとブピバカインが低酸素誘導性のHIF-1の活性化を阻害しないことを培養細胞株を用いた分子生物学的な手法で明らかにした。 3.ニトロプルシッド、イソソルバイド、ニトログリセリンの三種の硝酸製剤のうちニトロプルシッドが選択的にHIF-1aの細胞内蓄積を阻害することによりHIF-1を介した低酸素誘導性遺伝子応答を阻害することを明らかにした。さらにニトロプルシッドの作用はnitric oxide(NO)に依存しないことまた可溶性グアニル酸シクラーゼの活性にも依存しないことを培養細胞株を用いた分子生物学的な手法で明らかにした。 4.NOの供与体であるNOC-18が、MAPK、P13K依存的にHIF-1を活性化することを培養細胞株を用いた分子生物学的な手法で明らかにした
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