研究課題/領域番号 |
15390484
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
鈴木 和浩 群馬大学, 医学部, 助教授 (80312891)
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研究分担者 |
柴田 康博 群馬大学, 医学部, 助手 (90344936)
伊藤 一人 群馬大学, 医学部, 助手 (00302472)
山中 英壽 群馬大学, 医学部, 教授 (70110393)
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キーワード | 家族性前立腺癌 / 低リスク遺伝子 / RFL |
研究概要 |
前立腺癌の発症は多因子遺伝と想定されており、これまで多くの連鎖解析がなされてきた。しかし、ある程度の遺伝子座が同定されるものの、決定的なものは見つかっていない。この背景には、環境や内因など多くの外的な因子が間接的に影響していると考えられている。こうした環境因子と遺伝子変化をつなぐものには、低リスク遺伝子があり、疾患感受性に変化を及ぼしていると考えられている。前立腺癌がアンドロゲン依存性であることや、解毒系酵素に関与していることなど多くの遺伝子変化との関連が予測される。我々は、約140名の家族性前立腺癌症例と正常症例をコントロールとして、遺伝子多型を多数比較検討することによりリスク評価を試みることを計画した。本年度の研究は、遺伝子多型の検出と評価である。遺伝子多型はPCRをもとにしたrestriction fragment length polymorphism (RPLF)法により解析した。また、一部はdirect sequence法により解析も行った。また、アンドロゲンレセプターに関しては、PCR産物の長さをポリアクリルアミドゲルにながし、正確に定量した。アンドロゲン系では、CYP17およびDHTのグルクロン酸抱合に関与するUGT2B15の多型が関与した。エストロゲン系ではERα、CYP19、COMTの多型が関与した。解毒系ではCYP1A1、GSTP1の関与が判明した。また、P53の多型、およびcell cycle regulatorであるcyclin D1やDNA repair geneのXRCC1の多型なども前立腺癌発症と関連した。
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