研究課題/領域番号 |
15390494
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
酒井 英樹 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (40235122)
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研究分担者 |
金武 洋 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (50100839)
井川 掌 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (40295069)
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キーワード | 前立腺癌 / トランスジェニックマウス / cDNAマイクロアレイ解析 / β-microseminoprotein / PSP94 |
研究概要 |
我々はカナダ・ウェスタン・オンタリオ大学Xuan博士との共同研究で、マウスβ-microsemino-protein/prostate secretory protein of 94 amino acids(β-MSP/PSP94)遺伝子のプロモーター/エンハンサー領域とSV-40初期遺伝子(SV-40Tag)を用いて、前立腺癌を発症するトランスジェニックマウスを作製し、さらにSV-40Tagをβ-MSP/PSP94遺伝子のプロモーター/エンハンサー領域のすぐ下流に挿入したノックインマウスを作製した。 ノックインマウスモデルではトランスジェニックマウスに較べ、前立腺癌の発生頻度が高く、マウスの週齢が高くなるにつれて、前立腺癌発生率も上昇した。組織学的には、ノックインマウス前立腺癌では高分化から中分化型の腺癌が多くみられ、フローサイトメトリーでdiploid腫瘍が多いのに対して、トランスジェニックマウスでは腺管構造の乏しい低分化腺癌の頻度が高く、そのほとんどはaneuploid腫瘍であった。このように両者の前立腺癌には表現型の差違がみられた。つぎに、ノックインおよびトランスジェニックマウスモデルの前立腺癌組織における遺伝子発現の違いを明らかにするために、cDNAマイクロアレイ解析を行った。両者の前立腺癌には遺伝子発現でも数多くの差違がみられ、トランスジェニックマウス前立腺癌では神経内分泌関連遺伝子の発現が上昇していた。その他の詳細については現在解析中である。
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