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2004 年度 実績報告書

ES細胞から誘導された眼様組織を利用した再生治療モデルの確立

研究課題

研究課題/領域番号 15390527
研究機関岐阜大学

研究代表者

國貞 隆弘  岐阜大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30205108)

研究分担者 本橋 力  岐阜大学, 大学院・医学研究科, 助手 (40334932)
稲富 勉  京都府立医科大学, 医学部, 助手 (00305583)
木下 茂  京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30116024)
キーワードES細胞 / 眼様構造 / 移植 / 細胞療法
研究概要

試験管内で一個のES細胞からレンズ様の形態をした細胞集団に色素上皮を含む上皮細胞集団が隣接して存在する、発生中の眼を想起させる構造物(培養眼)を誘導する条件を見いだした。様々な網膜、レンズ、色素上皮特異的なマーカーが発現していること、生体の眼と同じく眼のマスタージーンPax6に依存して形成されることから、培養眼は成体の眼に相当する器官(構造物)であることが示されている。GFPを構成的に発現するES細胞株から誘導後9日目の培養眼をトリプシンで解離し、正常マウスの新生仔や成体の眼球内への移植したところ、10日目にGFP陽性細胞が検出され、それらの細胞はβIIItublinやsyntaxinなどのマーカーを発現していることが確認された。受精後2日のトリ胚の眼胞への移植では、細胞は比較的まとまった細胞塊を形成しそれらはレンズや網膜のマーカーを発現していた。さらに、移植細胞塊から単層のGFP陽性細胞が広範囲に広がっており、大きな色素顆粒を持ちRPE65タンパクを発現していることから、培養眼由来の網膜色素上皮と考えられた。このことから、培養眼には生体内で網膜やレンズを構成する、あるいは分化する細胞が含まれ、特に網膜色素上皮については正常のものと同じ場所で同じように分化する前駆細胞が含まれることが明らかになった。これらの結果は、網膜疾患の細胞治療に培養眼由来の細胞が使える可能性を示唆している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2004 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Embryonic stem cells are capable of generating a neuronal network in the adult mouse retina.999,216-221,2004.2004

    • 著者名/発表者名
      Hara, A., Niwa, M., Kunisada, T., Yoshimura, N., Katayama, M., Kozawa, O., Mori, H.
    • 雑誌名

      Brain Res. 999

      ページ: 216-221

  • [雑誌論文] 整形外科領域の再生医療(第一回基礎領域)2004

    • 著者名/発表者名
      國貞隆弘
    • 雑誌名

      臨床整形外科 39

      ページ: 1077-1081

  • [雑誌論文] A culture method for the induction of neuroshperes from mouse embryonic stem cells by co-culture with PA6 stromal cells

    • 著者名/発表者名
      Kitajima, H., Yoshimura, S., Kokuzawa, J., Kato, M., Iwama, T., Motohashi, T., Kunisada, T., Sakai, N.
    • 雑誌名

      Mol.Cell Neurosci. In press

  • [図書] 培養細胞実験ハンドブック2004

    • 著者名/発表者名
      國貞隆弘
    • 総ページ数
      235-258
    • 出版者
      羊土社

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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