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2003 年度 実績報告書

幹細胞導入による頭蓋顎顔面領域の機能的再生外科学の創生

研究課題

研究課題/領域番号 15390542
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京女子医科大学

研究代表者

野崎 幹弘  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (70086586)

研究分担者 岡野 光夫  東京女子医科大学, 先端生命医科学研究所, 教授 (00130237)
副島 一孝  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00246589)
寺田 伸一  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70246586)
大和 雅之  東京女子医科大学, 先端生命医科学研究所, 助教授 (40267117)
キーワード再生医療 / 幹細胞 / 軟骨 / ポリマー / コラーゲン / プロテオグリカン / TGF-β / IGF-I
研究概要

今年度は軟骨再生に関与する前駆細胞である軟骨膜に存在する軟骨前駆細胞の培養技術と細胞シグナル制御による分化誘導技術に関して検討した。
培養細胞として家兎耳介軟骨膜を2型コラゲナーゼで3時間消化することで、軟骨前駆細胞を単離し、10ng/ml塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)および10%胎児牛血清を添加したHam's F12培養液で増殖させることができた。現在、さらに骨髄間質幹細胞の増殖能を検討中である。
長期移植時の形状安定性に関係するスポンジ状ポリマーの強度を検討した。歯科用印象剤と皮膚生検パンチを利用して円柱形をくりぬき、250-500μm径の顆粒を有する蔗糖で円柱型鋳型を作成した。生分解性ポリマーの重合度を変化させ、分子量7万および27万ポリカプロラクトン(PCL)から合成したスポンジ状ポリマーの圧迫強度を比較した。弾性係数は7万PCLが10.9±2.5kPa、27万PCLが6.3±2.7kPaであり、有意差を認めた。このことから、ポリマーの重合度はスポンジ状ポリマーの強度に影響することが明らかになったが、重合度の増加と弾性係数の低下との関係は現在検討中である。来年度はポアサイズを100μm前後および500μm以上に変化させ、ポアサイズが強度に及ぼす影響を引き続き検討する。
家兎軟骨前駆細胞を軟骨細胞へ誘導するためには、円柱形スポンジ状ポリマーに軟骨前駆細胞を播種し、組織転換成長因子(TGF-β)およびインスリン様成長因子(IGF-I)、ITS(インスリン、トランスフェリンなどの混合液)を添加することにより相乗効果が生じ、II型コラーゲン、グリコサミノグリカン産生が効率的に誘導されることが、I型およびII型コラーゲン、プロテオグリカンに対する免疫染色を用いて明らかにされた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 野崎幹弘: "【先端外科医療の最前線】喉摘・咽喉食摘後の音声再建"医学のあゆみ. 205・9. 656-660 (2003)

  • [文献書誌] 寺田伸一: "小耳症再建における評価法"形成外科. 46・8. 819-827 (2003)

  • [文献書誌] 副島一孝: "Platelet Derived Wound Healing Factor (PDWHF)と培養細胞を併用したTissue Engineered Flapの作成 ラットによる実験的研究・第1報"日本形成外科学会会誌. 23・11. 661-668 (2003)

  • [文献書誌] 副島一孝: "人工真皮移植におけるPlatelet Derived Wound Healing Factor (PDWHF)の併用 ラットによる実験的研究"日本形成外科学会会誌(0389-4703). 23・5. 291-299 (2003)

  • [文献書誌] 岡野光夫: "【再生医療 最新技術と産業化への動き!】組織工学の最新テクノロジーと再生医療"BIoベンチャー. 3・2. 28-31 (2003)

  • [文献書誌] 大和雅之: "【医工連携の展望】組織再生工学 組織工学・再生医療の現状と将来"現代医療. 35・3. 648-652 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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