研究分担者 |
梅澤 明弘 国立成育医療センター研究所, 生殖医療研究部, 部長 (70213486)
中西 徹 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30243463)
坂本 啓 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00302886)
工藤 明 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (70178002)
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研究概要 |
マウス骨髄由来幹細胞で高い硬組織形成能を有するKusaに外来性に遺伝子を導入し、変異体作成をおこなった。 CCNと結合したシグナルを送るNotch1についてその構成的発現型(NICD)を発現させたKusaを作成した。このKusa変異体では確かにNotchシグナルが増強されることと硬組織形成能が低下していることを、vivo, vitro双方で確認した。またvivoの結果では破骨細胞の誘導がほとんどなく、組織中わずかにできた硬組織はセメント質様の小塊にすぎなかった。破骨細胞誘導因子の一つのRANKLの発現が変異型Kusaでは有意に低下しており、Notchシグナルの発動がその細胞自身だけでなく組織構成全体に与える幅広い影響を暗示した。この結果は参考文献のExp. Cell Res.で報告した。 現在CBF-1,periostinなどNotch, CCN3にmodulator的な作用をする因子についても導入解析を続けている。CBF-1はNotchと結合してNotchシグナルの部分的な抑制と刺激をおこなう因子だがKusaでは骨形成能の増強がある予備的な結果を得ている。Periostinについては共同研究者の工藤らの実験によるとNov, Notchとそれぞれ結合し、全体としてNotchシグナルを強める働きがあることが示されている。PerisotinをKusaに導入してNICDと同じような作用を誘導できるか解析を試みている。
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