研究課題/領域番号 |
15390552
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
勝部 憲一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (20233760)
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研究分担者 |
坂本 啓 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00302886)
中西 徹 就実大学, 薬学部, 教授 (30243463)
梅澤 明弘 国立成育医療センター研究所, 部長 (70213486)
工藤 明 東京工業大学, 大学院・生命理工学研, 教授 (70178002)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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キーワード | Notch / CCN / 幹細胞 / 再生 |
研究概要 |
骨や歯牙の再生医療は今後ますますの需要があると予想され、その分子メカニズム解明は重要な一歩となる。特にこれら硬組織形成に関わる幹細胞の樹立や開発は基礎研究となるが、腫瘍化してなくてなおかつ高い分化能を有する細胞株を得るのは困難だった。我々はCCNとNotchシグナルという幹細胞制御で重要なシグナルの1つに注目し、骨髄間質幹細胞で特に硬組織形成能が高い株をモデルとしてどのような役割をしているか解析をおこなった。 その結果Notchシグナルを持続的に作用させると、骨髄間質幹細胞の骨形成能を抑制するが逆に内在する神経分化能は高まってくることがわかった。逆にNotchシグナルを抑制する状態にすると骨形成能に関してはやや促進効果があることがわかった。さらにこの過程でGene chipなど各種の網羅的遺伝子発現解析をおこなうとCCN3(別名Nephroblastoma overexpressed gene, Novともいう)の発現がNotchシグナルの強弱と一致して特異的に発現が上下することがわかった。さらに今度はCCN3の各種変異体をこの細胞株に導入すると、幾つかの変異体では逆の分化傾向を促すことがわかってきた。CCN3は硬組織再生で特異的な発現が見られる遺伝子として知られているが、Notchシグナルと関連して硬組織幹細胞では重要な役割を演じていることが示唆された。これらの因子の発現や機能に影響する薬剤を開発すれば今まで困難であった硬組織再生医療に重要な貢献をすると考えられる成果を得た。
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