研究課題/領域番号 |
15390553
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 昭和大学 (2004-2006) 東京医科歯科大学 (2003) |
研究代表者 |
今井 元 昭和大学, 医学部, 講師 (90291343)
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研究分担者 |
山下 靖雄 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (70014157)
柴田 俊一 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (80187400)
太田 正人 東京医科歯科大学, 歯学部, 助教 (70313228)
勝部 憲一 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (20233760)
塩田 清二 昭和大学, 医学部, 教授 (80102375)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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キーワード | ラット全胚培養 / 長期上顔面器官培養 / 歯の再生 / 前方中軸中内胚葉 / 脊索前板 / 正中ANR / ラトケ嚢 / 下垂体ホルモン |
研究概要 |
本研究の目的1.と2.は、『頭部神経堤細胞における歯胚発生関連遺伝子の変化の解明』、及び、『それを指標として、歯髄細胞から未分化歯髄細胞を作製する方法を開発』であったが、摘出した神経堤細胞のRNAの量が微量すぎた為、上記の指標ができず中断している。しかしながら、これらの研究過程で、歯と伴に原始口腔で発生する下垂体が、歯と酷似した遺伝子を発現しながら異なる分化過程を辿ることに着目し、その相違点を解明することは、必ずや歯牙再生の為の重要な基盤研究になるはずであろうと考え、以下の研究を行った。すなわち、(1)ラットの全歯牙において口腔外胚葉と前腸内胚葉の境界と中脳~後脳の神経堤細胞の歯胚形成への寄与している明らかにし、(2)口腔外胚葉と前腸内胚葉の境界の非神経性の正中ANRが下垂体への寄与していること、及び、(3)脊索前板が非神経性の正中ANRやラトケ嚢に侵入し、最終的にホルモン産生細胞に分化することを明らかにした。更に、(4)脊索前板の原始口腔内への領域特異的な侵入パターンが、歯胚・下垂体・視床下部の誘導に寄与することを明らかにし、(5)脊索前板の除去は、ShhのK.O.マウスの形態や遺伝子発現と酷似していることを示した。 また、再生にはニッチエが幹細胞と同様に重要であるため、目的3.『ラット胚の誘導能をそのまま利用して歯と歯周組織の再生を可能にする方法を確立』を中心に研究を行った。まず、上記1~5では、間脳腹側をラトケ嚢と伴に培養する上顔面長期培養法よりαMsh,TSHβ,LHβまでのホルモン産生細胞を再生できるニッチェが確立された。さらに、歯と歯周組織の発生のニッチェとしては、(6)鳥類の顎の発生過程を用いた神経堤細胞と歯・顎の再生に重要な領域、及び、(7)120時間の長期全胚培養系の確立を行なっている。これは歯と歯周組織の確立のみならず、視床下部(摂食関連神経核)の再生をも視野に入れている。
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