研究課題/領域番号 |
15390580
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
齋藤 正寛 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (40215562)
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研究分担者 |
清野 透 国立がんセンター, 研究所, 部長 (10186356)
木下 靭彦 神奈川歯科大学, 高次口腔科学研究所, 教授 (70084770)
寺中 敏夫 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (60104460)
原田 英光 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (70271210)
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キーワード | セメント質 / 移植実験 / 細胞分化 / 発生 / 歯小嚢 / 再生 / モノクロナール抗体 / 歯周病 |
研究概要 |
本研究はセメント質マーカー分子(Cementum Specific Factors:CSFs)を同定し、これらの遺伝子を指標に歯周組織中に存在する組織型幹細胞および前駆体細胞を同定する事にある。平成15年度はCSFs同定のため、研究代表者の齋藤らが開発したセメント質過形成モデルより遺伝子ライブラリー作製を行った。 セメント質過形成モデルとは、歯根形成期ウシ歯胚の歯小嚢が付着している歯根部分を免疫不全症マウスに移植してセメント質を肥厚させる動物実験モデルである。混合歯列期ウシ歯胚より歯根部分を取り出し移植実験を行い、2ヶ月後に移植片のセメント質形成能を組織学的に評価した。その結果、移植片ではセメント質が移植前と比較して約20倍以上肥厚することが観察された。肥厚したセメント質内では多数のセメント細胞が存在し、これらは研究代表者の齋藤らが作製したセメント質特異抗体(3G9)に陽性なセメント細胞であることが確認された。また移植片内のセメント芽細胞およびセメント細胞はウシ特異的ビメンチン抗体に陽性反応を示す事から、肥厚したセメント質はウシ由来である事も確認した。この結果は、ウシ歯小嚢細胞中に存在するセメント芽細胞芽細胞前駆体が、移植実験によりこれらの細胞は活性化され象牙質上にセメント芽細胞に分化し大量のセメント質を形成した事を示唆している。そこで研究代表者の齋藤はウシ歯小嚢細胞よりセメント芽細胞前駆体下部あるDNA libraryの作製を試みた。その結果平均インサート1.5kbp、1x10^6独立クローンを有するcDNA libraryの作製に成功した。この結果を基に次年度はCFSのスクリーニングを行う予定である。
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