研究課題/領域番号 |
15390622
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
仲西 修 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (50137345)
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研究分担者 |
石川 敏三 山口大学, 医学部, 教授 (90034991)
今村 佳樹 日本大学, 歯学部, 教授 (90176503)
河原 博 九州歯科大学, 歯学部, 助教授 (10186124)
椎葉 俊司 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (20285472)
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キーワード | 癌性疼痛 / 神経因性疼痛 / 脳脊髄液中glutamate / 神経再生 |
研究概要 |
1.癌性および神経因性疼痛後の脳脊髄液中glutamate濃度変化の検討: 癌細胞(Walker256B carcinocarcinoma)を用いた癌性疼痛ラットにハロタン(1%)/酸素吸入下でダイアリシプローベから人工脳脊髄液を10μl/minで潅流し、手術後1、3、7日に脳脊髄液を採取した。透析液中のglutamate濃度をOPA誘導体化して、HPLC-ECD法で定量的に測定した。その結果、癌性疼痛は癌細胞注入後、3日目から発生し、経日的に増強した。脳脊髄液中のglutamate濃度は非治療群ラットにおいて3日目で5%、7日目で25%で増加した。この増加はTNF-α阻害薬の経静脈的投与によって抑制された。 ラット癌性疹痛の病態について検討: 分子生物学的(病理学的)、分子病理学的、遺伝子工学的検討の一部を行った。 1.分子生物学的(病理学的)検討: 癌性疼痛モデル作成後、1、3、7、日目に,三叉神経脊髄路核を摘出、凍結し、クライオスタットで厚さ10-40μmの凍結切片を作成した。これらの組織切片に対してprogrammed ce deathに関係するDM断片化に対するTUNEL染色とH-E染色を行った。次に、programed cell deathがラジカサイトカインとどのような相互関係を有するかを検討するために、TNF-α阻害薬を経静脈的に投与して遺伝子発と細胞死の観察を行った。その結果、術後3日目ではTUNEL染色の方がH-E染色より濃染していたが、術後7日ではTUNEL染色よりH-E染色の方が濃染していた。これらのことから術後3日目ではapoptosisが先行して起こが、術後7日目では細胞壌死が増加することが明らかとなった。 2.分子病理学的検討: 癌性疼痛モデルの三叉神経脊髄路核のグリア反応についてはGFAP、OX-42などのグリア関連蛋白を免疫染色し、時的に観察を行っているが、まだ一定の結果は得られていない。
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