研究課題/領域番号 |
15390626
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
古澤 清文 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (90165481)
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研究分担者 |
中山 洋子 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (30308647)
安田 浩一 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 助教授 (30230220)
森本 俊文 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (20028731)
森 亮太 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (50298410)
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キーワード | 神経トレーサー / 脳幹 / 呼吸 / 嚥下 / 加齢変化 |
研究概要 |
本研究は、上気道の保持と舌運動の中枢制御様式の関連を解明する目的で、オトガイ舌筋とオトガイ舌骨筋の運動神経機構について、それらの生後変化を中心に検討する。本年度はhorseradish peroxidase神経標識法を用いてオトガイ舌筋およびオトガイ舌骨筋運動神経細胞の中枢局在と形態的特徴およびそれらの生後変化について検討した。 実験には生後1、2、5、10週齢のWistar系ラットを各週齢につき5匹用いた。塩酸ケタミン0.1-0.2mg/gの腹腔内麻酔下でラットを仰臥位に固定し、手術用顕微鏡下で舌下神経本幹、オトガイ舌筋およびオトガイ舌骨筋に分布する神経枝(オトガイ舌骨筋枝とオトガイ舌筋枝)を剖出した。筋に分布する直前でオトガイ舌骨筋枝あるいはオトガイ舌筋枝(各10匹)を切断し、その中枢側切断端を、生理食塩水を満たした先端直径20imの微小ガラス管で吸引した後、生理食塩水を10% horseradish peroxidase-wheat germ agglutinin (HRP-WGA)と置換することによって、神経切断端を約1時間HRP-WGAに浸漬させた。ラットを48時間生存させた後に灌流固定を行い、脳幹(舌下神経核を含むレベル)を摘出した。それらを30%蔗糖に48時間浸潤させた後、クライオスタットにて厚さ30imの凍結横断連続切片を作製し、tetramethylbenzidine (TMB)反応によってHRPを可視化した。光学顕微鏡下でオトガイ舌筋およびオトガイ舌骨筋の運動神経細胞の中枢局在および樹状突起の分布様相などを観察するとともに、各週齢間で比較した。 その結果、オトガイ舌筋運動神経細胞は舌下神経核腹内側亜核に、オトガイ舌骨筋運動神経細胞は舌下神経核腹外側亜核に局在し、それら局在領域に週齢による違いは認めなかったものの、樹状突起の分布範囲は加齢に伴い増加していた。
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