研究概要 |
【経過】今回、SD雄性ラットを用いComplete Freund's Adjuvant(CFA)およびCapsaicin(CAP)などの起炎症物質を右側上口唇に注入し,顎顔面領域における慢性炎症と急性炎症のモデル動物を作成した。、次に動物行動学的実験(疼痛逃避行動評価)により痛みを発現している動物を選別し,CFA注入ラットは3日後、CAP注入ラッ卜は3時間後に深麻酔下にて三叉神経節の左右側を分別し摘出を行った。 炎症側、健常側また無処置動物それぞれの三叉神経節からtotal RNAの抽出・精製をおこなった。 このtotal RNAより逆転写酵素反応にてaminoallyl-dUTP導入したcDNAを作成。さらにCy-dyeとのカップリング反応にて蛍光標識しAgilent社のRat oligo Micro Arrayにハイブリダイゼーション(60℃/17時間)をおこなった。スキャンニングはAgilent Scannerを用い画像から数値変換を行った。 さらに発現量に差の認められた遺伝子のOligonucleotide probeを作成し形態学的手法(in situハイブリダイゼーション)にて解析した。 【結果】Chloride Channel, Promelanin concentrating hormone, CaMK II, Cation Channel, Potassium Channel, Prolactin,など数十種の遺伝子が変化することを明らかにした。 そのうちCaMKII、K+ Channelなどは三叉神経節細胞の組織上でも発現パターンに差が認められた。
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