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2004 年度 実績報告書

歯周炎病変部から侵入するLPSの循環系および免疫系細胞の活性化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15390642
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

新田 浩  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (70237767)

研究分担者 小田 茂  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (70160869)
長澤 敏行  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90262203)
キーワードエンドトキシン / 歯周炎 / IL-6 / LBP
研究概要

昨年度の結果より,歯周病患者の血流に侵入するエンドトキシンは微量かあるいは侵入しても、すぐに不活性化されてしまう可能性があることが示唆されたので,血液中のエンドトキシン活性を中和するLBPの測定とin vitroの系でエンドトキシンの不活性化のメカニズムを検討した.
<材料および方法>
全身疾患を有さず、慢性歯周炎に罹患している非喫煙者17名(平均年齢49.82±8.16歳)を被験者とした。超音波および手用スケーラーを用い、全顎のメカニカル・デブライドメントを行った。術前、術直後および術後1ヶ月の血漿エンドトキシン、血清IL-6および,LBPのレベルを測定した。
<結果>
1.血漿中エンドトキシンは術前17名中3名で検出された。術直後では術前陰性だった2名が陽性となり、術前陽性の1名が陽性であった。術後1ヶ月では、1名が陽性であった。
2.血清中のIL-6レベルの術前の平均は0.45±0.41pg/ml、術直後3.77±2.63pg/ml、術後1ヶ月で0.42±0.38pg/Mlであり、術前と術直後、術直後と術後1ヶ月との間に有意差があり、術直後で高かった。
3.血清中のLBPレベルの平均は術前17.5±9.6μg/ml、術直後14.6±5.9μg/ml、術後1ヶ月で16.99±8.8μg/ml、術前と術直後、術直後と術後1ヶ月との間に有意差があり、術直後で高かった。
4.健常者の血漿にエンドトキシンを添加し,37℃で培養し,その活性を経時的に測定した.その結果,エンドトキシン活性は2時間で消失し,100pg/mlのエンドトキシンが血流に侵入し,1時間以内に測定しないとその血清が検出できないことが示唆された.
<考察>
歯周病患者の血漿中のエンドトキシン活性は低く、血流に侵入するエンドトキシンは微量かあるいは侵入しても、すぐに,LBPなどの血液中の分子で不活性化されてしまう。しかしながら、血清中のIL-6レベルは、術直後有意に上昇したことから、歯周病変部から侵入する、細菌あるいはエンドトキシンが全身に影響することが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Effect of low dose Actinobacillus actinomycetemcomitans LPS pre-treatment on cytokine production by human whole blood2004

    • 著者名/発表者名
      Nakamura T, H.Nitta, I.Ishikawa
    • 雑誌名

      Journal of Periodontal Research 39・2

      ページ: 129-135

  • [雑誌論文] 歯周病が及ぼす全身への影響の細菌の知見2004

    • 著者名/発表者名
      石川 烈, 梅田 誠, 新田 浩
    • 雑誌名

      細胞 36・6

      ページ: 222-224

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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