研究課題/領域番号 |
15390667
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
小板橋 喜久代 群馬大学, 医学部, 教授 (80100600)
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研究分担者 |
柳 奈津子 群馬大学, 医学部, 講師 (00292615)
小池 弘人 群馬大学, 医学部, 助手 (80334100)
山西 哲郎 群馬大学, 教育学部, 教授 (70015725)
新村 洋未 埼玉県立大学, 保健福祉学部, 助手 (70315703)
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キーワード | 身体ほぐし運動プログラム / 臥位姿勢 / 心拍変動 / 皮膚血流 / 血液流動性 / 二次元気分尺度 / POMS / 健常青年 |
研究概要 |
【目的】2年目にあたる本年度の目的は、低刺激運動プログラムの内容を精選し、対象に応じた2種類のプログラムを作成し臨床事例により効果の検討をすすめることとした。 【結果】低刺激運動プログラムは、(1)漸進的筋弛緩法を応用した「リラックス体操」と、(2)四肢および内臓刺激を意図した動作によって組み立てられている「イキイキ体操」の2種類である。健常青年20名を対象に各々の運動による生体反応を比較したところ、両プログラムとも自律神経活動に適度の刺激を与え、抹消循環を改善し、脳波測定による大脳活動を鎮静化しつつリラックス感やイキイキ感を引き出すことが明らかになった。二次元気分尺度およびPOMSによるリラックス感の向上と気分の改善が見られた。運動プログラムは「身体ほぐし体操」として患者指導用リーフレットを作成した。このリーフレットを用いてG大学病院において事例研究を開始した。亜急性期あるいは慢性期の患者の入院している3つの病棟を選定し、コントロール群および実験群(運動の種類によりA群・B群とした)各20名を予定している。基本練習は朝・夕の2回とし、毎回調査者がベットサイドに訪室指導および実施状況の確認を行うこととした。評価指標は心拍変動、抹消血流、血液レオロジー、コルチゾールと主観的尺度である。運動介入へのバイアスを避けるためにPTによるリハビリが行われている患者は除外し2種類の運動プログラムについて各々8名のデータを測定した。 【考察】2種類の運動プログラムは、心疾患のある患者や高齢者、慢性期において臥床時間の長い患者に適用した。運動後は微小循環モニターによる末梢循環血流量が増加し、心拍変動解析からは運動中に一時的に交感神経活動が上昇するが運動後はすみやかに副交感神経活動が増加してくる。また二次元気分尺度の覚醒緊張が高まりリラックス感が上昇してくることから、この運動は生体負荷が少なく安全な運動であり、運動後に気分がスッキリしてリラックス感を体験できる。臥位で無理なく自力で取り組むことの出来る運動であることが示唆できる。継続により生体機能の維持や気分の改善による回復意欲の向上が見込まれる可能性があるといえる。
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