研究課題/領域番号 |
15390671
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
森山 美知子 広島大学, 医学部, 教授 (80264977)
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研究分担者 |
長谷川 友紀 東邦大学, 医学部, 助教授 (10198723)
阿部 俊子 東京医科歯科大学, 大学院・保健学研究科, 助教授 (90292614)
黒江 ゆり子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授 (40295712)
西山 美香 広島大学, 医学部, 助手 (00363052)
坂巻 弘之 (財)医療経済研究, 社会保険福祉協会・医療経済研究機構, 主席研究員
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キーワード | 2型糖尿病 / 疾病管理 / ディジーズ・マネジメント / アセスメントアルゴリズム / コンプライアンス / アドヒアランス |
研究概要 |
「患者のリスク特性を分類するアセスメントアルゴリズム」の開発を行った。まず、糖尿病治療のcompliance/adherence要因についてMedline, CINAHL,医学中央雑誌から過去10年分の文献を検索し、米国糖尿病学会が示す「科学的根拠の水準」を参考に、evidence level B以上の文献71件を抽出した結果、有意差のある要因が7カテゴリーに分類された。 次に、これら要因間の関係を探るために、広島市内8ヶ所の病院/診療所に通院する2型糖尿病患者で調査協力の承諾を得られた者425人に対して質問紙による調査を行った。その結果、Locus of controlとHbA1c (P=0.05)/self efficacy/social support、インスリン使用の有無、食事・運動の厳守(P=0.01)には相関がみられたことから、パス解析を行い、カットオフ値(HbA1c8.0)とインスリンの使用の有無によって識別されるモデルを作成した。説明モデルは、コントロールの所在によって介入特性が分類され、locus of controlが内的な者は、social supportとself-efficacyの高さが関連し、それが治療の重要性の認識につながり、結果的にHbAlc値の良さに関連し、locus of controlが外的な者は個人の心理社会的要因は介在せず、医師の治療がそのままHbA1c値のデータに影響していた。この結果を基に、上位要因から順に、「身体機能」→「視覚障害」→「認知機能」→「うつ、アルコール依存」→「社会機能」→「locus of control」→「social support」と「self-efficacy」→「変化のステージ」となるアルゴリズムを構築した。 また、adherenceの高さと相関する行動特性Hardinessについて、米国等で高い頻度で用いられるHealth Related Hardiness Scale(Pollock,1990)の日本語版を作成した(有効回答653人)。 同時に、主治医向けに基づいた「糖尿病診療ガイドラインに基づいたリマインダー」を作成した。
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