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2005 年度 実績報告書

中国新疆ウイグル族におけるコンテクストの変化にともなう楽器文化の変容

研究課題

研究課題/領域番号 15401006
研究機関創造学園大学

研究代表者

樋口 昭  創造学園大学, 創造芸術学部, 教授 (60015287)

研究分担者 蒲生 郷昭  日本大学, 芸術学部, 教授 (90015248)
中野 照男  独立行政法人文化財研究所, 東京文化財研究所・美術部, 部長 (20124191)
増山 賢治  愛知県立芸術大学, 音楽学部, 教授 (00294489)
山本 宏子  岡山大学, 教育学部, 教授 (70362944)
細井 尚子  立教大学, 社会学部, 助教授 (40219184)
キーワードウイグル族 / 楽器 / 楽器制作 / ハミラワップ / ハミギジェック / ドーランラワップ / ドーランギジェック / ムカム
研究概要

2005年度は本研究の最終年度であるので、3年間の調査の補完とともに、調査地をピシャンの東に位置するハミまでひろげ、さらに、昨年調査を対象としなかった西のメーキットにおいて、調査を実施した。今年度は、東西に調査地をひろげたため、A、Bふたつのグループにわかれてフィールドワークを実施した。
Aグループは、2005年8月9日から22日まで、ウルムチ、トルファン、ピシャン、ハミにおいて、各地域の演奏家による演奏の収録、楽器の製造過程の記録、楽器の実態調査をおこなった。まず、これらの各地域において、演奏家によるムカムと民謡の演奏の収録、ハミにおいて用いられる固有な楽器であるハミラワップとハミギジャックを中心に、現在演奏に用いられている楽器について、演奏とともに、楽器の構造を記録した。ハミにおいて演奏されるハミギジャックは、ハミ固有の形態と考えられ、アイディアの一部に漢族の胡琴の影響があると感じられた。また、このはミグジャックを奏しつつ歌われるハミムカムは、後述するドーランムカムとは、様式を異にするが、ムカムの成立を考察するさいの重要な様式ではないかと考えられる。
Bグループは、8月29日から9月6日まで、カシュガルとメーキッド、吐魯番において、同様に楽器制作調査、メーキットに伝承されるドーランムカムを収録した。このドーランムカムは、先述のハミムカムとともに、今日の新彊ウイグル自治区において演奏されるムカムのなかでは特異な存在であり、ダップというタンブリン型の太鼓を打ちつつ歌われていく。あわせて、ドーランラワップという弦鳴楽器の存在も確認された。この楽器の形状は、ハミラワップとほぼ同型で、ウイグル族の楽器文化において、今日のカシュガルラワップに至る以前のラワップの形であろうと推測される。
今年度の調査では、ハミ、メーキット両地域において、ウイグル族の楽器と音楽の変遷を考察するための重要な資料を得ることができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] シルクロードのウイグル族の楽器 片面太鼓タブ2005

    • 著者名/発表者名
      山本 宏子
    • 雑誌名

      社団法人日本郷土芸能協会会報 41

      ページ: 9

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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