研究課題/領域番号 |
15401007
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡田 温司 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (50177044)
|
研究分担者 |
喜多村 明里 兵庫教育大学, 教育学部, 助教授 (90294264)
蜷川 順子 関西大学, 文学部, 助教授 (00268468)
上村 清雄 千葉大学, 文学部, 教授 (60344959)
平芳 幸浩 国立国際美術館, 研究員 (50332193)
水野 千依 京都造形芸術大学, 助教授 (40330055)
|
キーワード | 保存 / 修復 / 文化財 / 美術館 / 洗浄 / 科学分析 / ワニス / オリジナル |
研究概要 |
今年度は初年度として、研究分担者全員で、それぞれの役割分担を確認した。概要は以下の通り。上村、喜多村、水野、松原=イタリア美術の修復と保存。蜷川、森=フランドル美術の修復と保存。平芳、金井、中谷=日本及び西洋における現代美術の修復と保存。西田=ドイツ・オーストリア美術の修復と保存。三谷=フランスの文化財政策。後藤=イギリスの修復と保存。生田=スペインの修復と保存。岡田=全体の総括。これをもとに、蜷川がベルギーおよびオランダ、森がベルギー、平芳がアメリカ合衆国、喜多村、松原、岡田がイタリアで、それぞれ別個に、美術館での調査と資料収集、学芸員や修復家との意見の交換、学界参加、各大学の美術史や修復思想の研究者との会合等にあたった。さらにこの調査をもとに、蜷川がベルギーとオランダにおけるプリミティヴ美術の保存の現状を、森がアントワープでの修復学界の内容(とりわけ、ロヒール・ファン・デル・ウェイデン作とされる《聖母子》の近年の修復について)を、それぞれ9月に報告した。一方、12月には、海外の研究協力者として、スイスのフリーブール大学からヴィクトル・ストイキツァ教授を招き、『美術館と廃墟/廃墟としての美術館』と題する講演を行ってもらった。これには、分担者ばかりでなく、一般の聴衆も参加してもらい、ストイキツァ教授と、18世紀の末におけるルーヴル美術館の誕生以来、美術館が抱えてきた問題や今後の役割について、活発な議論が交わされた。
|