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2003 年度 実績報告書

西アジア先史時代におけるパイロテクノロジーの起源とその展開

研究課題

研究課題/領域番号 15401028
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京家政学院大学

研究代表者

三宅 裕  東京家政学院大学, 人文学部, 助教授 (60261749)

研究分担者 常木 晃  筑波大学, 歴史・人類学系, 助教授 (70192648)
本郷 一美  京都大学, 霊長類研究所, 助手 (20303919)
キーワード国際研究者交流 / トルコ / 考古学 / 新石器時代 / 土器
研究概要

4年間にわたる本研究の初年度として、2003年8月から9月にかけてトルコ共和国において予備的な考古学的調査を実施した。調査の対象としたのは、ティグリス川に建設が進んでいるウルス・ダムによる水没予定地域内に位置する遺跡である。
1.サラット・ジャーミー・テペの調査:遺跡の地形測量図の作成、表面に散布する遺物の採集、詳細な遺跡の観察をおこなった。遺跡自体は一部村の居住域に含まれてしまい大きな改変を受けているが、露出していた断面の観察により、少なくとも3.5mほどの堆積が存在していることが明らかとなった。また表面採集で得られた土器の分析により、この遺跡には少なくとも2つの時期が認められ、いずれも土器新石器時代の初頭に年代付けられることが確認された。このことは、出現期の土器の様相を探るのに最適の遺跡であることを意味し、パイロテクノロジーの起源と展開を解することを目的とした本研究にとって有効な資料が得られるものと期待される。
2.水没地域西部における遺跡踏査:サラット・ジャーミーテペのほかに新石器時代の遺跡を確認する目的で、水没地域西部を中心に遺跡踏査も併せておこなった。踏査をおこなったのは、チャユルルック。ヤヌ、ギュルテペ、ギリケ・ユスフ・シェロ、ドールチュテペ、カルデシュテペ、ヤプラール・ホユック、アルチュ・・ハラーベ、カベル・ホユックの8遺跡である。このうち、カルデシュテペとドールチュテペでは、ウバイド期の彩文土器などを採集することができ、またその他の遺跡でも、銅石器時代の資料は認められたものの、新石器時代にまで遡る遺跡の確認は果たせなかった。
3.帰国後は遺物実測図や写真の整理をおこない、アナトリアや北メソポタミア地域の同時期の資料との比較検討作業を進めた。来年度は、サラット・ジャーミーテペにおいて発掘調査を実施し、土器を中心にパイロテクノロジー関連の資料の収集を進めたいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 三宅 裕: "ティグリス川流域ウルス・ダム水没地域における考古学的調査(2003年)"平成15年度 今よみがえる古代オリエント 第11回西アジア発掘調査報告会報告集. 12-17 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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