研究課題
チベット亡命政府が誕生して40年以上が経過し、インド、ネパールなどにおけるチベット難民社会も3世代目を迎えるようになっている。本研究は、自然環境、生活環境、政治体制、隣接住民を異にする各地のチベット難民社会を対象に、第3世代に認められる新しいエスニシティ形成のメカニズムを文化人類学的視点から明らかにすることを目的とする。研究代表者は、平成16年7月から8月にかけて、インド国、ダージリンのチベット難民社会においてフィールド調査を実施し、研究分担者は、平成16年9月にインド国、マイソールのチベット難民社会において、また平成16年12月にダラムサラのチベット難民社会においてフィールド調査を実施した。研究代表者および研究分担者は、各チベット難民社会のフィールド調査にあたっては、(1)地域の自然環境、(2)難民社会の規模と生業形態、(3)難民社会内の社会関係と組織化、(4)隣接住民および地域社会との関係、(5)世代ごとの伝統文化、宗教、言語に対する考え方とエスニシティの関係、(6)日常生活における宗教実践の記録とエスニシティとの関係、(6)祭りや儀礼の実施とエスニシティの関係、(7)チベット人としてのエスニシティとアイデンティティなどについて、参与観察および詳細なインタビュー調査を行い、カメラ、VTR、テープレコーダにより記録、整理し、分析を行った。また、各チベット難民社会に関する文献および既存の資料の収集を行うと同時に、チベット難民社会に関する統計資料の収集を行った。
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World Folklore Encyclopedia 1(印刷中)
Shamanhood : An Endangered Language 1(印刷中)
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