研究課題/領域番号 |
15401041
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
特別支援教育
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
中田 英雄 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (80133023)
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研究分担者 |
草野 勝彦 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (20040991)
七木田 敦 広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (60252821)
河合 康 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (90224724)
柿山 哲治 活水女子大学, 健康生活学部, 助教授 (10255242)
柿澤 敏文 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (80211837)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | インドネシア / 障害児教育 / 教育協力 / 指導案 / 協働研究授業 |
研究概要 |
本研究の目的は、インドネシアで実施した実際の教育協力に基づいて、障害児教育における教育協力モデルを開発することであった。 2004年12月、インドネシアのバンドン市にある知的障害養護学校と聾学校において協働研究授業を実施した。この協働研究授業では、日本とインドネシアの教師が互いに知的障害または聴覚障害のある児童生徒に授業を実施し、合計102名のインドネシアの障害児教育関係者(大学教員、校長、教諭、保護者)に公開した。授業後の協議会では、授業を参観した参加者が両国のgood practiceに目を向けて、よい授業の条件について検討した。参加者への事後アンケート調査の結果から、この協働研究授業が教師の質を向上させる手段として大変参考になったことが明らかとなった。 上記のような協働研究授業に基づいた教育協力の方法を「協働研究授業方式」とし、国際教育協力の一つのモデルとして提案した。また、この「協働研究授業方式」を推進する方略として「拠点校方式」を提案した。「拠点校方式」とは、日本との協働研究授業を実施した学校が拠点校として近隣の学校を巻き込んで協働研究授業を開催し、広めていく方式である。 本研究では、インドネシアでの経験を踏まえ、「協働研究授業方式」と「拠点校方式」に基づく次のような教育協力モデルを開発した。 1.日本の大学で、途上国からの留学生等を受け入れ、将来のコーディネーターを育成する。 2.帰国したコーディネーターの協力によって途上国の教育関係機関との協力関係を形成する。 3.途上国の教育関係機関と協力して、協働研究授業を実施し、拠点校を育成する。 4.途上国において、教育大学の障害児教育教員養成課程の充実やワークショップの開催を支援することでコーディネーターと拠点校を増やしていく。 今後は、インドネシアでのデータ収集を継続するだけでなく、他の途上国において本教育協力モデルの有効性を検証する必要がある。
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