研究課題/領域番号 |
15402007
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
重田 眞義 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授 (80215962)
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研究分担者 |
太田 至 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (60191938)
伊谷 樹一 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授 (20232382)
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キーワード | アフリカ / 生業システム / 環境保全機能 / 地域研究 / エチオピア / エンセーテ / ELS / 持続的 |
研究概要 |
計画の最終年度にあたる平成18年度の研究課題・目標は、エチオピアにおけるエンセーテ生業システム(Ensete Livelihood system : ELS)の持続的な生業システムとしての最終評価をおこない、その継承・発展の具体的モデルを提案することであった。そのために、南部州南オモ県において初年度から継続してきた生業システムに関する基本的な調査項目の資料をとりまとめて、エンセーテ畑の植生や土壌などの自然資源の保全の程度、食料生産の安定度(外的なショックやストレスに対応して回復する能力)、非食料利用における持続的生産の可能性、外部資源の投入と収量の均衡関係、生業システム維持に際して地域社会の外部と内部の少数派集団に作用する政治・経済的力などに留意したELSのモデル構築を試みた。2006年5月の日本アフリカ学会において「アフリカ型生業システムの持続性:エチオピア高地のエンセーテを基盤とする食糧安全保障をめぐって」と題して報告をおこなった。11月には、21世紀COEプログラムによる国際シンポジウムに連動して企画されたポスターセッションおよびサテライト・ワークショップのなかで成果を発表した。また、同時にエチオピアおよびウガンダから各2名バショウ科作物に関連の研究分野の専門家を京都に招いて研究成果に関する討論をおこない、国際ワークショップ「「地域」をつくるバナナとエンセーテ:アジア・アフリカにおけるバショウ科作物を基盤とする持続的生業システムの比較研究(The Making of Banana and Enset Areas in Asia and Africa : Comparative Studies of Livelihood Systems Based on the Banana-family Crops)」を開催した。ワークショップの成果は別途出版の予定である。また、2006年12月にはエチオピアのアジスアベバにおいて現地研究協力者とともに「エチオピアにおける生物・文化多様性の研究」と題する国際ワークショップを企画開催して成果を明らかにした。
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