研究課題/領域番号 |
15402026
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
高橋 基泰 愛媛大学, 法文学部, 助教授 (20261480)
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研究分担者 |
山内 太 長野経済短期大学, 助教授 (70271856)
村山 良之 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (10210072)
長谷部 弘 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50164835)
マーティン モリス 千葉大学, 工学部・デザイン工学科, 助教授 (20282444)
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キーワード | 日英村落史対比研究 / 自然環境 / 資源利用 / 共同地(コモンズ) / 長野県上田市上塩尻 / ケンブリッジ州ウィリンガム / 大縮尺地図データ |
研究概要 |
本研究は、村落における自然環境と資源利用を対比的に解明しようとするものであり、日英の英国村落における地域環境史の観点から、農民の耕地と共同地(コモンズ)の利用形態が近代初期から産業革命ないし工業化期にいたるまでの時期に市場経済の進展とともにいかに変質・変容していったかを、その原点となる状況をそこの人々の自然との共生関係をテーマに遡行する試みである。 本年度は日本では上塩尻村および近隣地域、英国ではケンブリッジ州北西部ウィリンガム教区およびその近隣教区地域について、自然環境・資源利用関係資料および現在までの研究成果を集積し、現時点における研究水準を総括した。来日したM・スパフォド教授チームと共同で上塩尻現地調査、それと平行して既に完成している社会経済史情報データベースを前提に「耕地利用」および「共同地利用」データベース生成のため古文書分析を進めた。さらに本研究の重要な基礎となる耕地・共同地利用状況の地図情報的再現のために大縮尺の地図データ生成を実施している。とくに日本の場合、終戦直後広域にわたって撮影された空中写真を用いてデジタル写真測量技術により直接地図データを生成している。 他方、渡英しM・スパフォード教授チームと共同で現地聴聞会を開いた。またウィリンガム近辺において大縮尺地図データ生成のための実地調査を実施した。さらに近世〜近代地域史資料が豊富でかつ研究蓄積の豊かなケンブリッジ・エセックス等の公文書館・史料館等で関連史料の調査をおこなった結果、現在進行しつつあるイースト・アングリア環境・景観史ビジュアルデータベース・インターネットプロジェクト(EESOP)担当スタッフからソフト・ハード両面において詳細な情報提供を受けたのは大きな収穫であった。今後の共同研究公開にむけての足がかりとしたい。
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