研究課題/領域番号 |
15402028
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
野原 光 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (40085999)
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研究分担者 |
浅生 卯一 東邦学園大学, 経営学部, 教授 (70281912)
藤田 栄史 名古屋市立大学, 人文社会学部, 教授 (50110755)
猿田 正機 中京大学, 経営学部, 教授 (80139980)
長岡 延孝 同志社女子大学, 現代社会学部, 教授 (80207985)
貫 隆夫 大東文化大学, 環境創造学部, 教授 (40061410)
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キーワード | 環境マネジメント / 企業経営 / ベルトコンベア / 経営比較 / ウデバラ |
研究概要 |
主題に関するこれまでの共同研究の成果をつきあわせ、次の段階に向けての論点を整理した。さらに、日本側、スウェーデン側のそれぞれの、これまでの研究調査結果を踏まえて、2003年の10月20日から23日にかけて、広島大学で国際シンポジウムをおこなった。またそれに近接して、両国の研究者が共同で、三菱自動車水島製作所の工場調査をおこなった。これらの成果について、現在取り纏め中である。シンボジウムは、「経営システムの特質とその社会的・制度的背景」を共通主題とした。その趣旨の概要は以下の通りである。 グローバライゼンションの進展は、政治経済社会の実態と我々の生活世界において、アメリカ流の市場主義を事実上の世界標準にすることを迫りつつあるように見える。しかし、個人間の競争と格差を増幅して社会を活性化しようという新自由主義的市場原理主義と異なった、社会活性化の方法はないのだろうか。平等化と連帯の進展、全体の底上げ、これが社会を活性化するというもうひとつのシナリオを、北欧の社会建設の試みのうちに見いだすことが出来ないか、これが我々の関心である。こうした関心に基づいて、市場万能主義のもっとも浸透しやすい、企業経営という経済活動のまっただ中に、この市場万能主義とひと味違った経営の行動様式が、どのような、社会的・制度的背景に支えられて可能となるのか、この点を解明したい。そこで、比較によって、違いそれ自体を明らかにすると同時に、その違いがどこから来るか、この点を、具体的に明らかにする方法を我々は持たなければならない。この点では、個別領域の違いが、どのような社会的・制度的背景の違いから来ているか、この点を明らかにする必要があると思われる。そこで経営というミクロシステムの違いが、ミクロシステムを超えたどのようなマクロシステムの違いから来るのかを明らかにしようというのである。
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