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2004 年度 実績報告書

中性炭素原子サブミリ波輝線を用いた銀河系スケールでの星間分子雲形成の探究

研究課題

研究課題/領域番号 15403003
研究機関東京大学

研究代表者

山本 智  東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80182624)

研究分担者 岡 朋治  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (10291056)
キーワード星形成 / サブミリ波 / 星間分子雲 / 銀河系 / 電波望遠鏡 / 中性炭素原子
研究概要

本研究では、可搬型18cmサブミリ波望遠鏡をチリ共和国のアタカマ砂漠の高地(標高4800m)に持ち込み、中性炭素原子のサブミリ波輝線(492GHz)の銀河面広域観測を行う。その結果を一酸化炭素分子輝線の分布と比較することにより、銀河系スケールでの分子雲形成を探求することを目的にしている。
昨年度の運用の経験から、可搬型18cmサブミリ波望遠鏡による運用を安全かつ効率的に進めるためにはリモート観測が必要と考えられる。これまで用いていた制御計算機はWindowsベースもものであったが、これではリモート観測に十分耐えられないので、UNIX+VMEの構成に変更した。それに伴うソフトウエアの製作およびハードウエアとのインターフェースの開発を行ない、観測にむけた準備を進めた。
昨年度行った南天の銀河面における中性炭素原子サブミリ波輝線の観測結果を詳しく解析した。その結果、中性炭素原子輝線の分布は一酸化炭素分子の分布と似ているが、中性炭素原子/一酸化炭素分子の存在量比が高まっている領域がいくつかあることがわかった。それらはいずれも渦状腕の上流部分に位置していることが確認された。この結果は、渦状腕に落ち込んでいく希薄なガスが分子雲形成をおこしている姿を捉えたものと理解できる。本研究は、銀河系スケールでの分子雲形成に関するはじめての観測結果として重要な意義があり、小口径サブミリ波望遠鏡による広域観測の重要性を改めて示した。この成果をまとめて、Astrophysical Journalに投稿し、現在印刷中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Atomic Carbon in the Southern Milky Way2005

    • 著者名/発表者名
      Tomoharu Oka
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal (印刷中)

  • [雑誌論文] CI Submillimeter-wave Line Emission from the NGC 1333 Region2004

    • 著者名/発表者名
      Tomoharu Oka
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal 612

      ページ: 803-815

  • [雑誌論文] Molecular Line Observation of Carbon-Chair-Producing Regions L1495B and L1521B2004

    • 著者名/発表者名
      Tomoya Hirota
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal 617

      ページ: 399-405

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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