研究分担者 |
市来 雅啓 海洋科学技術センター, 固体地球フロンティアシステム, 研究員 (80359182)
清水 久芳 東京大学, 地震研究所, 助手 (70302619)
上嶋 誠 東京大学, 地震研究所, 助教授 (70242154)
小山 崇夫 海洋科学技術センター, 固体地球フロンティアシステム, 研究員 (00359192)
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研究概要 |
本研究は,地震学的には確立した概念であるスタグナント・スラブを,電磁気学的に研究することを目的として3年計画で行われる.具体的には,中国東北部およびロシア沿海州においてネットワークMT観測を実施し,これらの地域のマントル遷移層に存在するスタグナントスラブの電気伝導度とその空間的広がりを明らかにする.その1年目である本年度には,以下の項目の研究を行った. (1)平成15年11月13日から16日に,中国における調査を実施した(上嶋).13日に北京の中国地震局地質研究所を訪問し,研究協力者である趙教授および湯助教授と共同研究の進め方について打ち合わせを行った.13日から15日にかけて,遼寧省において電話回線を用いた電位差観測3基線を開始した.また,長春地磁気観測所の地磁気変動観測データの収集を行った. (2)平成15年9月28日から平成15年10月2日にウラジオストク太平洋研究所に赴き,研究協力者のニキフォロフ教授と研究打ち合わせを行った(歌田,市來).また,すでにロシア側研究者によって準備されている電話線による地電位差観測の進行状況を確認し,原データと1次データプロセッシングの結果から,今回初めて非常に良好なデータが取得できていることを確認できた.次の問題点は,トラブル無くこの観測データをどれだけ継続して取得できるかであり,この点に関してロシア側と打ち合わせした.ロシア側の独自に行っている沿海州の機動観測のデータに関しても議論した.
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