研究課題/領域番号 |
15403015
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
兵頭 政幸 神戸大学, 内海域環境教育研究センター, 教授 (60183919)
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研究分担者 |
松浦 秀治 お茶の水女子大学, 生活科学部, 教授 (90141986)
佐藤 裕司 姫路工業大学, 自然・環境研究所, 教授 (80254457)
熊井 久雄 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 名誉教授 (40020680)
山下 勝行 神戸大学, 理学部, 助手 (50322201)
寺門 靖高 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (30127378)
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キーワード | 古地磁気 / 天体衝突イベント / 磁気層序 / 地磁気逆転 / ジャワ |
研究概要 |
1.野外調査・試料採取 2003年10月10日〜10月19日まで、インドネシア中部ジャワ・サンギラン地域の地質調査と試料採取を行った。まず、全体の磁気層序を調べる目的で、細粒堆積物が露出している場所を探し、古地磁気試料採取を行った。プロツク状試料とキューブ試料を採取した。同じ場所で、古環境分析用試料も採取した。バパンとポジャジャールの2箇所にて、78万年前のブリュンヌ/松山地磁気逆転境界(BMB)の詳細な地磁気変動を調べるための古地磁気試を採取した。Upper Tuffを挟んだ厚さ3mの地層から5cm間隔で高密度で古地磁気試料を採取した。ポジャジャールにおけるUpper Tuff下の層準から化学分析用試料も採取した。 2.試料の処理と分析 古地磁気:ブロツク試料から体積が10cm^2のキューブ試料を採取した。これまで、45サイト225個の古地磁気測定試料を整形した。そのうち、BMB付近について、10cmごとの層準の試料について段階熱消磁と段階交流消磁実験を、磁気層序試料については、各層準1個の試料だけ段階交流消磁実験を行った。 古環境:採取した試料を珪藻分析用と花粉両分析用に分ける作業を行った。 化学分析:ポジャジャールで採取した82個の化学分析用試料すべてについて、Crを分析し、濃集度を調べた。 3.結果・成果 古地磁気:磁気層序では、Grentzbank zone直下でも正極性を示すのでJaramllo Subchronの上限がこれより上に来る可能性が出てきた。これは新しい発見である。BMBは、Upper Tuffの約40cm下であることが判明した。これも新しい結果である。天体衝突イベントはUpper Tuffの1.8m下以下の可能性が高いことが分かった。 化学分析:Upper Tuffの2m下までには、Crが高濃度で出現する層は見つからなかった。天体衝突イベントはこれ以下と思われる。
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