研究課題/領域番号 |
15404002
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
近藤 明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20215445)
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研究分担者 |
加賀 昭和 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90029265)
井上 義雄 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60203262)
田中 正宣 大阪市立環境科学研究所, 研究主幹 (30159024)
今村 清 大阪府立環境情報センター, 主任研究員
竹中 規訓 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (70236488)
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キーワード | カトマンズバレー / 大気汚染 / 大気安定層 / 窒素酸化物 / TSP / オキシダント / 硫黄酸化物 / 接地逆転 |
研究概要 |
1.峡谷内の大気汚染現象を水槽実験により解析する場合を想定して,水槽模型の数値実験から峡谷内の流場・拡散場に支配的なパラメータの導出を行なった.Chenが示した山谷風の流れ場に支配的な無次元パラメータ、地表面部の流体塊が断熱的に上昇する理論上の高さと斜面の高さの比、ならびに地表面の冷熱が地表面冷却期間に大気に伝達される高さと斜面の高さの比が、峡谷内の気象場・拡散場の両方に支配的であることを示すことが出来た.導出した,無次元パラメータを用いてカトマンズ峡谷を模擬した水槽模型実験を行った結果,数値実験とほぼ符合する結果が得られた. 2.乾式測定器によるNOx濃度の連続測定、β線によるTSP濃度の連続測定、オキシダント濃度の連続測定をTribhuwan Universityで実施した。また、昨年度キャニスタで捕集したカトマンズ市10箇所の大気のVOC成分分析を実施した。カトマンズからの窒素酸化物、TSP、VOCの発生量は、文献データから交通量の増加量を考慮して推定した。またVOCの成分ごとの発生量は、キャニスタの分析結果から推定した。以上の発生源データを入力値とし、カトマンズの大気汚染濃度の時間変動を、2層1ボックスモデルを用いて計算した。計算結果は、概ね観測値とよく一致した。
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