研究課題
基盤研究(B)
1)Odontosylllis属発光ゴカイのルシフェリンの探索研究米国California州San Diego市Mission湾にてこの数年かけて採集した発光ゴカイ(Odontocyllis phosphorea)から、ルシフェリン/ルシフェラーゼ反応を指標にしてルシフェリンの単離に成功した。単離したルシフェリンを用いたルシフェリン-ルシフェラーゼ反応の発光スペクトルは生物発光と同じ500nm付近に極大を示した。またそのUVスペクトルは以前Shimomuraらが報告しているものと良い一致を示した。質量分析法によりルシフェリンの分子式はC_<15>H_8O_<12>S_3であることが判明した。2)ニューカレドニアに棲息する発光性・蛍光性生物の生息状況を調査したところ、発光ゴカイや発光ウミウシなど多数の発光生物の棲息が確認できた。3)ラチア生物発光系の分子機構精査ニュージーランド北島Pirongia山山麓Nugtunui川にてラチア貝を採集し、ルシフェラーゼの抽出・単離し、構造研究を進めた。その結果、ラチア発光系は単純なルシフェリン/ルシフェラーゼ反応であり、光のエミッターはルシフェラーゼに内蔵されている蛍光発色団であることが判明した。またルシフェラーゼは分子量が31,000のN結合型糖タンパクのホモヘキサマーであること、ルシフェリンアナログの発光活性研究から発光にはエノールエステル構造が必須であること、発光には活性中心でのエノラートアニオンの生成が必須であること、また一定の置換基を有したベンセン環アナログでも発光活性があること等を見い出した。
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