研究課題/領域番号 |
15404024
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
三浦 孝一 京都大学, 工学研究科, 教授 (40111942)
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研究分担者 |
前 一廣 京都大学, 工学研究科, 教授 (70192325)
河瀬 元明 京都大学, 工学研究科, 助教授 (60231271)
中川 浩行 京都大学, 環境保全センター, 助教授 (40263115)
牧 泰輔 京都大学, 工学研究科, 助教授 (10293987)
蘆田 隆一 京都大学, 工学研究科, 助手 (80402965)
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キーワード | オーストラリア / 褐炭 / MTE / 脱水 / 廃水処理 / 微量金属 / 分子力学 |
研究概要 |
これまでに豪州での現地調査と海外共同研究者との討論により、本年度は海外共同研究者の研究室に所属する博士コースの学生が、当研究室でMTEプロセスからの有機廃水の水熱ガス化処理実験を実施した。その結果、350℃程度で廃水中に含まれる有機物の80〜90%をガス化することに成功し、実際のMTEプロセスからの廃水でも浄化できることがわかった。 菅原、河瀬、中川が豪州において現地調査および海外共同研究者との討論を実施した。現地調査は、ニューサウスウェールズ州にあるWarkworth炭鉱に隣接するRedbank発電所を見学した。この発電所は、炭鉱で海外に輸出するために行う選炭行程で排出される低発熱量の廃棄物を燃料としており、豪州の科学産業研究機構が中心となって、炭鉱からの廃棄物の埋め立て処分場不足の懸念から、炭鉱廃棄物発電プロジェクトから設立されたものである。ボイラーには、低発熱燃料に適した微粉循環流動層2基を使用し、水蒸気タービンによって150MWの出力を持っていた。排ガス処理としては、酸化カルシウムによる炉内脱硫と脱じんのみで脱硝は行っていなかったが、燃焼温度が低い流動層であるために生成量は非常に少ないものであった。しかしながら、SO2に対しては、炉内脱硫だけでは十分とは言えないレベルであった。当プロジェクトで検討している廃水の水熱ガス化については、Monash大学とCRC Clean Powerを訪問し、意見交換を行った。特にMTEプロセスでの温度よりも水熱ガス化で検討している温度が高いために、実際にプロセス全体としての熱バランスや熱回収法を検討しなければならないという課題も見つかった。
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