研究課題
基盤研究(B)
永久凍土上に存在する北方森林の代表的な地域として、東シベリアのカラマツ林とアラスカのトウヒ林に注目した。それぞれの地域の森林の80%、70%の面積を占める。衛星搭載のセンサーを用いて、これら森林の純生態系生産と森林火災の炭酸ガス収支への影響の評価を見積もった。このために火災を受けていない森林の炭素収支、アラスカ黒トウヒ林の火災の重度の評価、東シベリアの森林火災の評価を行った。コケ類や森林の構成要素のフィールド分光観測に基づいて、林冠の純一次生産や葉面積指数と同時に林床の植生種をリモートセンシングする方法論を開発し、アラスカのトウヒ林と東シベリアのカラマツ林に適用した。林冠の葉面積指数と林床の植生種構成割合を衛星データより求めた。また、これらと、地上観測に基づいて、林冠の葉面積指数と年炭酸ガス収支との関係、および林床の植生種構成割合と林床の年炭酸ガス収支との関係から、純生態系生産の地理的分布を評価した。さらに、火災跡地や森林火災後の植生変化を考慮するために、森林火災後の、ミズゴケ・地衣類、火災跡を含む林床植生の分光反射測定を行った。アラスカの黒トウヒ林では、50m×50mが1画素になるように平均化すれば、緑バンドと赤バンドの差と和の比により、ミズゴケ類の面積率を決定係数(R^2)0.6の線型式で見積もられた。ミズゴケが多く残れば、トウヒ林が更新しやすく、少なければ、カンバなどの広葉樹が更新しやすい。森林火災後のミズゴケの面積率は火災後の純生態系生産の見積の主要な指標となった。
すべて 2007 2004
すべて 雑誌論文 (8件)
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