研究分担者 |
青木 優和 筑波大学, 生物学系, 講師 (70251014)
立川 賢一 東京大学, 海洋研究所, 助手 (20013584)
杉本 隆成 東京大学, 海洋研究所, 教授 (40004428)
石田 健一 東京大学, 海洋研究所, 助手 (40232300)
鰺坂 哲朗 京都大学, 地球環境学堂, 助手 (40144349)
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研究概要 |
本年度は,平成11年4月から9月までSARSによる訪中延期の勧告が外務省から出されたため現地調査を11月にすることにし,また,研究初年度にあたることから最もガラモ場が分布する可能性の高い浙江省を中心に広域調査を行った.平成16年11月10日に浙江省温州市(浙江省最南部)に赴いた.11日に温州市沖合にある洞頭県水産試験場を訪問し、同県水産試験場関係者と藻場分布に関する情報交換を行うとともに,洞頭島海藻場調査を行い,ガラモ場が分布することを確認した.12日に舟山市を経由し,13日に浙江省最北部の乗泗島に赴き,同県水産課関係者と藻場分布に関する情報交換を行った.翌日,'浙江省の東端に位置し,東シナ海沖合にある同県枸杷島に移動し,潜水調査によりアカモクを採集した.14日に舟山市に移動し,15日浙江省水産研究所での情報交換と今後の研究協力体制について中国側研究者と議論した.16日に上海市に移動し,上海水産大学の研究者と情報交換を行ったのち,17日に帰国した.アカモクが枸杷島周辺で大量に分布していることを確認できたことは最大の成果であり,平成16年度「中国産と東シナ海流れ藻のアカモクの形態・遺伝子配列の比較」という題で,本年3月末に札幌で開催された平成16年度日本藻類学会において発表した.また,平成15年度12月2日から3日東京大学海洋研究所において「流れ藻の分布と生態」と題したシンポジウムを開催し,今までの研究のレビューを行った.また,このシンポジウムに中国側研究者2名を招待し,関連した研究について発表してもらうと同時に平成16年度の調査計画について科研参加者全員で議論した.平成16年3月4日から19日の東京大学海洋研究所研究船白鳳丸航海(KH04-01)において東シナ海での流れ藻の分布調査を実施し,3月中旬にアカモクを主体とした流れ藻が黒潮と大陸棚水の間にあるフロントに分布することを採集により確認した.現在これらサンプルの分子学的解析の準備を行っている.
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