研究課題
基盤研究(B)
我々はこれまでに、ボラが環境ホルモンの調査対象生物として適していること明らかにし、日本各地の沿岸域で環境ホルモン汚染の実態調査を実施してきた。本研究では、本種を用いた環境ホルモン汚染の実態調査を我が国の沿岸河口域ばかりではなく、韓国の東シナ海沿岸域にまで広げ実施した。その結果、我が国の大都市部周辺海域や工業・港湾地域では現在も環境ホルモンによる汚染が進行しいていることが解った。また、韓国の数カ所においてボラを捕獲し、ビテロジェニンをバイオマーカーとして環境ホルモン汚染の実態を調べたところ、南部の工業地域において比較的高濃度のビテロジェニンが検出された。このことから、環境ホルモンによる水圏汚染は韓国でも起きていることが解った。この研究には韓国の研究者も参加しており、2004年に引き続き、2005年11月に熊本に於いてシンポジウムを開催し研究成果の公表を行った。また、日本と韓国に於いて東シナ海沿岸域の環境ホルモンに関する共同研究の実施が話し合われ、2006年度より中国も交えて実施することとなった。既に、韓国済州大学・中国上海水産大学・中国海洋大学との共同研究が立案されている。本研究は日韓における環境ホルモン汚染の実態を明らかにしただけではなく、日中韓の環境ホルモンネットワーク構築の基礎を築くきっかけとなった。また、本研究を通し、東アジア沿岸国の大学院生や若手研究者の交流が開始された。これは、今後の東アジア地区における環境ホルモン研究の発展に欠くことの出来ない財産である。
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