研究課題
基盤研究(B)
デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランドいずれにおいても、有機農業に対する関心が高い。消費者は有機農産物が品質の高い食品であるというイメージを抱いている。さらに有機農産物を購入する行為は、特別な理想と価値観を持った生活スタイルの一部でもある。有機農業は、環境保全や家畜福祉に最大限の配慮をした生産方法として定義できる。この生産方法では、化学肥料、殺虫剤、添加物、薬剤の使用量を極力減らすことができる。北欧諸国では、有機農産物の市場占有率が1%(ノルウェー)から3.5%(デンマーク)である。スウェーデン、デンマーク、フィンランドは、三大有機農産物生産地帯である。しかし、これらの国々の農業、環境保全、家畜福祉、食の安全に対する意識には温度差がある。例えば、ノルウェーの有機農業は1930年にバイオダイナミクス農業として始まり、1970年代までは有機農家の数が非常に少なかった。また、ノルウェーの有機農かの大半がバイオダイナミクス農業を実践している。知識人、農家、消費者が、ルドルフ・シュタイナーの思想に共鳴して、バイオダイナミクスに基づく農業生産と生活スタイルを推進したのである。その一方で、その他の北欧諸国の有機農業では、バイオダイナミクス的な背景は薄い。スウェーデンは、既存の農地から有機農地への転換割合が増加しているが、デンマークでは近年減少'している。フィンランドでは、すべての農.家の7%が有機農業へと転換している。全食料市場に占める有機食品の割合は、デンマーク生協で4.2%、ノルウェー生協で0.7%、スウェーデン生協で3.8%である。
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瀬戸内圏フィールド科学教育研究センター報告 3号
ページ: 15-26
ページ: 9-13
Bulletin of Setouchi Field Science Center, Graduate School of Biosphere Science, Hiroshima University No.3
瀬戸内圏フィールド科学教育研究センター報告 2号
ページ: 7-13
Bulletin of Setouchi Field Science Center, Graduate School of Biosphere Science, Hiroshima University No.2
瀬戸内圏フィールド科学教育研究センター報告 1号
ページ: 17-23
Bulletin of Setouchi Field Science Center, Graduate School of Biosphere Science, Hiroshima University No.1