研究分担者 |
前田 芳實 鹿児島大学, 農学部, 教授 (50041661)
林 良博 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (90092303)
樋口 広芳 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10111486)
河邊 弘太郎 鹿児島大学, フロンティアサイエンス推進センター, 助手 (70295278)
下桐 猛 鹿児島大学, 農学部, 助手 (40315403)
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研究概要 |
本研究課題は平成15年より3ヵ年の予定で,ヤケイと在来鶏間にみられる遺伝的関係を分子遺伝学的手法と外皮形質を遺伝標識とした集団遺伝学的解析および生態学的調査によって明らかにし,東南アジアにおけるニワトリの家畜化センターを特定するために実施された。インドシナ半島においては,近年,猛威をふるっている鳥インフルエンザが未だに根絶されておらず,本調査における行動はかなり制約を受けた。しかしながら現地調査および試料収集にあたってはカセサート大学(タイ),ハノイ動物園(ベトナム),IEBR(ベトナム)およびバングラディッシュ農科大学(バングラディッシュ)にからの共同研究者の支援を頂き無事終了することができた。 その結果,インドシナ半島における赤色野鶏3亜種の生息域を確認することができた。しかしながら,生息域のボーダーを正確に決定することが困難な地域も存在した。また,ヤケイとニワトリの交雑種の存在もいくつかの地域において確認することができた。これらの交雑集団について,分子レベルから解析してみると,そのハプロタイプは複雑でヤケイの持つハプロタイプも確認された。しかし,どの亜種がニワトリの祖先となるかについては未だ断定することは困難であった。ヤケイとニワトリの間には依然として遺伝的交流が継続していることが伺われた。 ニワトリの家畜化については,今後さらにサンプル収集を続け,多くの情報を得る必要があると考えられた。
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