研究課題/領域番号 |
15406007
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
松本 孝朗 愛知医科大学, 医学部, 助教授 (60199875)
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研究分担者 |
酒井 秋男 信州大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (70020758)
斎藤 宗雄 愛知医科大学, 実験動物中央研究所, 室長 (50167417)
松崎 哲也 愛知医科大学, 実験動物中央研究所, 室長 (30167647)
八幡 剛浩 市立名寄短期大学, 看護学科, 教授 (60041828)
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キーワード | ナキウサギ / 寒冷適応 / 高地適応 / 概日リズム / 熱産生能 / モンゴル / 中国 / 酸素消費量 |
研究概要 |
平成16年7月21日〜8月8日(19日間)、12月19日〜31日(13日間)の2回に亘り、中国青海省を訪問し、青海医学院附属病院との共同研究として、青海省果洛州大武(標高3740m)ならびに青海省西寧市(標高2320m)にて、青海省果洛州大武近郊で捕獲したクチグロナキウサギを用い、実験(1)〜(3)を行った(松本、酒井、八幡および研究協力者:内藤)。 (1)ナキウサギの高地低酸素・寒冷適応に関する実験:青海省果洛州大武において、ナキウサギ(n=37)の高地低酸素と寒冷の同時暴露に対する肺循環動態の反応性(肺動脈圧を測定)およびヘマトクリット、右室肥大の指標としての右心室/左心室比を、予め同所にて3週間飼育し順化させたラット(n=15)と比較した。 (2)ナキウサギの寒冷適応特性に関する実験:夏季、冬季のナキウサギのin vitro熱産生能(褐色脂肪組織【BAT】にグルカゴン、ノルアドレナリンを加え、酸素電極を用いて組織の酸素消費量を測定)をラットと比較した。 (3)ナキウサギの冬季の体温リズムに関する実験:自然生息環境(青海省果洛州大武 標高3740m)における野生ナキウサギ(n=10)の体温を野外テレメータ法にて測定した。現地協力者の協力を得て、2005年春まで測定を継続中である。 また北京にて、海外共同研究者である楊 果杰教授(北京大学・医学部・実験動物科学部)と、ナキウサギの寒冷適応特性および中国における実験動物の現況について意見交換を行なった。 平成15年度にモンゴルより持ち帰ったダウリナキウサギの飼育・繁殖に成功した(松崎、斉藤)。繁殖により生産された個体23匹を愛知医大にて飼育し、体温の概日リズムへの日照周期の影響の検討、暑熱・寒冷暴露時の酸素消費量の測定を行った(松本)。
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