研究課題/領域番号 |
15406012
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
内藤 眞 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30045786)
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研究分担者 |
山本 尚 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70313517)
長谷川 剛 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (90251800)
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キーワード | ミャンマー / 呼吸器感染症 / 結核 / インフルエンザ / 院内感染対策 / 細菌検査 / 国際医療 |
研究概要 |
2003年9月、班員3名、本学附属病院看護士1名、2名のボランティアの計6名でヤンゴンを訪問し、必要な資材を投入するとともに下記の活動を行った。 1.インフルエンザ感染状況の調査:インフルエンザウイルス検出キット400人分をSanpya病院の小児科と呼吸器内科に備え、現地医師にキットの使用法、検体保存法を教えると同時に記録の取り方を指示した。 2.結核菌染色・培養の指導:調整・持参した抗酸菌染色液を用いて同病院の喀痰標本を染色した。器具、試薬の不足は深刻で、それらについても補充した。さらに小川培地を用いた培養法を実演し、培養キットを供与した。 3.抗結核剤の供与:製薬会社3社から寄付された100人(1年)分の抗結核を供与した。 4.院内感染対策指導講習会・感染防止テキストの作製:内科医の班員と感染症部門の看護師が手洗い法、感染防護用具の装着法などの院内感染対策の講習会を行った。新潟大学の院内感染防止テキストの英語版とミャンマー語版の2通りのテキストを作製し、受講者だけでなく、ヤンゴン市の各病院にも配布した。これはミャンマーで最初の院内感染対策テキストである。 5.顕微鏡・デジタル体温計の供与:本学から供与された顕微鏡を5台、手入れをして、変圧器を添えてSanpya病院とヤンゴン総合病院に提供した。50個のデジタル体温計も供与した。 ミャンマーで研究するためにはミャンマー政府の認可が必要である。われわれは保健大臣に面会し、本研究の許可を求め、理解を得た。ミャンマーで研究を柱としながら効果的な医療支援を続けることは困難ではあるが継続することは重要である。初年度にそのための基盤は形成されたと考えている。なお、本年度の活動はテレビ大阪の番組「ボランティア21」で全国放送され、多くの反響を得た。
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