研究概要 |
本研究の目的は,グラフの連結度とその応用に関する研究を行うことである.具体には、解析(所与のグラフの連結度を求めること)、抽出(所望の連結度を持つ部分グラフの抽出)、構成(所望の連結度をもつグラフの構成)に関する理論的研究とアルゴリズム設計、および応用を意識したオンラインアルゴリズム、分散・並列アルゴリズム等の実用アルゴリズムの設計である。今年度の成果としては,以下の通り研究論文14件と、世界トップレベルの研究者を国内外から数名ずつ招聘し、連結度に関する情報交換会開催がある。 1.構成に関して:(1)各点の辺次数上限が設定されている場合に、所望の辺連結度または点連結度を持ち、かつ辺数が最小のグラフ構成法に関する研究(5件)。(2)付加辺に重みがある場合に、コスト総和最小で所望の辺連結度を満すグラフを構成するための高精度で高速な近似アルゴリズムの設計(2件)。(3)所与の条件を満す連結な部分グラフを構成する問題に関して、最適解を求めることが困難な場合に対する高精度で高速な発見的解法の設計(4件)。(4)平面グラフ抽出法の高速化(所望の連結度をもつ部分グラフ抽出に関連)(1件)。 2.オンラインアルゴリズム、分散アルゴリズムについて:分枝限定法の並列化・分散化に関する研究(2件)。 3.連結度に関する研究セミナー: ・実施日時、実施場所:2005年2月2日(火)〜4日(金)広島大学学士会館内セミナー室 ・国内外からの招聘研究者:伊藤大雄(京都大学助教授)、Andras Frank(Professor, Eotvos Lorand University, Hungary)、Tibor Jordan(Assistant Professor, Eotvos Lorand University, Hungary)。 この他に、永持仁(京都大学教授)、牧野和久(大阪大学助教授)、間島利也(広島国際大学講師)が参加。
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