研究概要 |
本研究の目的は,グラフの連結度とその応用に関する研究を行うことである.具体には、解析(所与のグラフの連結度を求めること)、抽出(所望の連結度を持つ部分グラフの抽出)、構成(所望の連結度をもつグラフの構成)に関する理論的研究とアルゴリズム設計、および応用を意識したオンラインアルゴリズム、分散・並列アルゴリズム等の実用アルゴリズムの設計である。成果としては,以下の通り研究論文25件と、国内外の世界トップレベルの研究者に来学依頼して開催した、連結度に焦点を当たセミナーである。 1.構成に関して: (1)各点の辺次数上限が設定されている場合に、所望の辺連結度または点連結度を持ち、かつ辺数が最小のグラフ構成法に関する研究(7件)。(2)付加辺に重みがある場合に、コスト総和最小で所望の辺連結度を満すグラフを構成するための高精度で高速な近似アルゴリズムの設計(2件)。(3)所与の条件を満す連結な部分グラフを構成する問題に関して、最適解を求めることが困難な場合に対する高精度で高速な発見的解法の設計(7件)。(4)平面グラフ抽出法の高速化(所望の連結度をもつ部分グラフ抽出に関連)(1件)。 2.オンラインアルゴリズム、分散アルゴリズムについて: (1)平面グラフ抽出法の高速化(所望の連結度をもつ部分グラフ抽出に関連)(2件)。(2)グラフにおける経路探索に関連する研究(2件)。(3)分枝限定法の並列化・分散化に関する研究(4件)。 3.連結度に関する集中セミナー: ●実施日時、実施場所:2004年1月26日(月)〜28日(水)広島大学学士会館内セミナー室 国内外からの参加者:西関隆夫(東北大学教授)、永持仁(豊橋技術科学大学教授)、石井利昌(豊橋技術科学大学助手)、Andras Frank (Professor, Eotvos Lorand University, Hungary)、Tibor Jordan (Assistant Professor, Eotvos Lorand University, Hungary)。この他に、Hungaryより助手1名、国内の関連研究者4名が参加。 ●実施日時、実施場所:2005年2月2日(火)〜4日(金)広島大学学士会館内セミナー室 国内外からの参加者:伊藤 大雄(京都大学助教授)、Andras Frank (Professor, Eotvos Lorand University, Hungary)、Tibor Jordan (Assistant Professor, Eotvos Lorand University, Hungary)、永持 仁(京都大学教授)、牧野 和久(大阪大学助教授)、間島 利也(広島国際大学講師)。
|