研究課題/領域番号 |
15500033
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
吉永 努 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助教授 (60210738)
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研究分担者 |
ABDERAZEK Ben 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助手 (60345428)
繁田 聡一 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助手 (50334587)
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キーワード | 適応ルーティング / 耐故障性 / 相互結合網 / デッドロック回復 / ルータ / 並列計算機 / 性能評価 / 集積回路 |
研究概要 |
本研究では、新しい適応ルーティング・アルゴリズムとしてDetour-UDを提案し、それを実現するルータチップの設計と評価を行った。 ・Detour-UD適応ルーティングの提案 Detour-UDは、k-ary n-cubeネットワーク用の定型ルーティングアルゴリズムとup^*/down^*ルーティングに基づく非定型ネットワーク用のアルゴリズムをサポートすることにより、通信性能を犠牲にすることなく任意数/任意形状の故障に対してデッドロックフリーなメッセージ通信を実現する。 ・HDLによるルータの記述と動作検証 Detour-UD適応ルータをハードウェア記述言語Verilog-HDLにより設計した。また、LSI設計ツールを利用してシミュレーションによる動作検証と論理合成によるハードウェアコストの評価を行った。 ・通信性能の評価 Verilog-HDLのシミュレータを利用し、10×10(100ノード)の2次元トーラスネットワークに対する無故障及び有故障のそれぞれの場合についてバンド幅と通信遅延(レイテンシ)時間を評価した。その結果Detour-UDは、よく知られた最短経路ベースの完全適応ルータ並の通信性能と従来の耐故障ルータよりも高い耐故障能力を有することを確認した。 また、必要なハードウェア量と回路の動作速度はトレードオフの関係にあるが、Detour-UDの仮想チャネル数に対する必要要件は物理チャネル当たり2本と小さく、ルーティング自由度を上げやすいという利点を持つ。
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