研究概要 |
提案している'light traffic approach'がセルラーシステム設計・評価のための統一的アプローチとなることを確立するため、本年度は優先権のある客を含む3つのプロトコルを、モデルI,II,IIIと定式化し、同アプローチを適用した。このアプローチは、(i)客のシステム内の動きをbirth-death processとして定式化し、(ii)着目したセル(tagged cell)にN人の客がいるとき、そのセル内の状態をN-呼源モデルの状態分布を共通のパラメータ変換し、(i)と結合することによりtagged cellの設計指標を推定することになる。 モデルI,II,IIのtagged cellの設計指標の正確な値と同アプローチの推定値の比較は、light trafficではもちろんだが、実際のトラピックの下でも同アプローチはきわめて有効な推定値を与えることを示している。このアプローチは、設計指標の推定値を得るためシステム全体としての状態方程式を解く必要がなく、N-呼源モデルのみを要する、という特長を有する。理論的には、モデルI,II,IIIについては、N-呼源モデルはtagged cellのlight traffic limitを与えることを証明している.
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