研究概要 |
本研究では,複数の遺伝統計学アルゴリズムを高速に実行するLSIを搭載したシステムを構築することを主たる目的とする.このために本年度は昨年度に引き続き,まず,遺伝統計学アルゴリズム,再構成可能LSI,および,CAD技術に関する調査を行った.その後、SIMD型プロセッサコアにおける演算並列度最適化手法の開発とその評価、SIMD命令分割をともなったSIMD命令生成および機能ユニット合成手法、SIMD型プロセッサコア向けHW/SW協調合成システムにおけるパイプライン演算ユニット生成手法、SIMD型プロセッサコアの自動合成におけるパイプライン構成最適化手法、IP再利用を考慮したシステムLSI設計におけるインタフェース回路生成手法、画像処理向けシステムLSI設計における設計ナビゲーションを考慮したHW/SW分割手法、レジスタ分散・共有アーキテクチャを対象としたフロアプラン指向高位合成手法、インダクタンスを考慮した配線遅延の近似式による見積もり手法の開発、重回帰分析による1次式によるインダクタンスを考慮した配線遅延の見積り手法、テストデータ圧縮のためのビット選択手法、テストコスト削減を目的としたマルチスキャン設計におけるテスト圧縮手法、モンゴメリ乗算器を用いた楕円暗号LSI設計、動的フローに対応したネットワークプロセッサの改良とその評価、などを行い、その研究成果を学会において発表した。また、再構成可能LSI用アーキテクチャの設計と評価をシミュレーションにより行った。目的である、複数の遺伝統計学アルゴリズムを高速に実行するLSIを搭載したシステムの構築には至らなかったが、その要素技術に関しては十分な研究成果を得ることが出来た。
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